運動不足でも食べ過ぎでもないのに太る。そんな体質から脱却する栄養補給のポイント

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食べ過ぎているわけでもないし、運動もしている。それでもダイエットがうまくいかないなら、知らない間に“栄養不足”になっている場合があるとか。「カロリーオーバーではないのに太ってしまう人は、ビタミンB群が不足している可能性があります」と、満尾クリニック院長の満尾正さん。

「ビタミンB群には糖質をエネルギーに変える働きがあって、これが不足すると、食べたものを効率的に代謝することができなくなり、運動や食事制限をしても効果が出づらくなります」(同)

まずはいつもの食事に、ビタミンB群が多く含まれている肉、魚、大豆、卵、ホウレンソウや春菊などの緑黄色野菜を使ったメニューを1、2種類プラスして。

「ただし、ビタミンB群は水溶性で体に蓄積されない栄養素なので、一度にたくさん食べても体外へ排出されてしまいます。少量でも、できるだけ毎回の食事で摂取するのがポイントです」(同)

また、鉄が不足すると、ヘモグロビンという血液の色素を十分に作ることができなくなって、酸素や栄養を細胞のすみずみまで届けられなくなる。すると、老廃物を排出する機能が低下するので、やせにくい体になってしまうとか。

「日本人女性の4人に1人が鉄不足といわれていますが、自覚していない人も多いようです。一般的な血液検査ではわからない場合もあるので、立ちくらみや冷えが気になる人、いつも肌の調子が悪い人は、医療機関で“フェリチン”という値を調べてもらうことをおすすめします」(同)

鉄不足を解消するには、小松菜やホウレンソウ、カキ、レバーなどを食事メニューに取り入れるのが有効とか。鉄のサプリメントでも改善できるけれど、過剰摂取は危険な場合があるので医師に処方してもらうのがベター。また、インスタント食品や加工食品は、加工処理する過程で多くの栄養素が失われてしまうため、ビタミンやミネラルが不足しやすい。一度に食べる量が少なくても常習化すると、燃焼できない体になりやすいので注意して。

「外食が多いのなら品数の多い定食を頼んだり、自宅で料理するのならバランスよくいろいろな食材を食べられる鍋料理を取り入れたりしましょう」(同)

人間のやせ方には、“病的にやせる”“頑張ってやせる”“自然にやせる”の3通りがあって、このなかで健康的なのは“自然にやせる”のみとか。そのためには、代謝機能がきちんと働くように、健康的な食生活を送って。

満尾 正
満尾クリニック(渋谷区広尾)院長・医学博士。北海道大学医学部卒業。杏林大学で救急救命医療、ハーバード大学で外科代謝栄養研究に従事後、救急振興財団東京研修所教授を経て、2002年満尾クリニック開設。日本抗加齢医学会理事、日本キレーション普及協会代表。