専門誌では読めない雑学コラム
木村和久の「お気楽ゴルフ」連載●第29回

 たまに、ひとりゴルフはいかがですか? というお話です。

 当然、苦手な方もいるでしょう。ゴルフって「友だちと和気あいあい、夕べのキャバクラの話でもしながらラウンドするから楽しいんだろう」って、そう思って当然です。昔の私もそうでした。

 そこで、まずは私が"ひとりラウンド"ができるようになるまでの話を少々。

 20年ぐらい前、南総カントリークラブ(千葉県)のメンバーになったときは、常に友だちとのラウンドを予約して、ゴルフをしていました。それでも、ハンデを申請して、そろそろ月例(※)にでも出ようかってときに、クラブの経営危機説が流れて、結局会員権は売却しました。
※ゴルフ場の会員メンバーが参加する、毎月定期的に行なわれている競技会。

 次に入会したのが、鶴舞カントリー倶楽部(千葉県)でした。鶴舞CCでもハンデを取得して、様子を見ていたのが、1年くらいでしょうか。あそこはコースが難しいし、プレー料金も高めだったので、友だちはあまり一緒にラウンドしてくれませんでした。

 じゃあ、「月例にでも出てみよう」と意を決し、実際に臨みました。それが"ひとりゴルフ"の初体験でした。

 当時の鶴舞CCは、月例の予約は一切なし。朝7時の開場とともに、名前を書く方式でした。参加するメンバーの方々はみんな、朝6時過ぎには集まってきて、クラブハウスの入口に並んでいました。「これが、名門クラブの月例の申し込みなの? パブリックの河川敷コースと変わらないじゃん」って思いましたね。もちろん、今はちゃんと予約制ですから、念のため。

 とにかく、やっとの思いで名簿に名前を書いて、知らない人と回ることに......。

 同伴競技者に挨拶をして、いよいよラウンドすることになったのですが、思ったよりもみなさんが上手くないことにびっくりしました。たまたまハンデの多い人に遭遇しただけですが、「飛びますねぇ〜」なんて、逆に褒めてもらったりして。

 そのとき、自分が今まで抱いていた、すごく上手い人がグリーンにバンバン乗せてくる月例競技会のイメージと、かなりかけ離れたものを感じたんです。今までビビッていたものって、何だったんだろう......。自分が勝手に高い壁を作って、その幻の壁に押し潰されて、もがいていたんだなって。

 それ以降、ひとりでエントリーすることに抵抗がなくなりました。全日本パブリックアマチュア選手権(通称パブ戦)の予選になどは、知人と申し込みますが、ラウンドはひとりで、知らない人と回ります。

 そうやって、いろいろなところにひとりで顔を出すようになって見つけたのが、『1人予約ランド』(※バリューゴルフが運営)です。最初は取材で行ったのですが、これが結構面白いので、最近は個人的に『1人予約ランド』を活用させてもらっています。

 システムは簡単です。まずインターネットで『1人予約ランド』のページを開いて、手順どおりに必要事項を入力し、会員になります。次に自分のプロフィールを作成します。ニックネームをつけて、顔は似顔絵風のアバターを選びます。

 そこで、50代のアバターを探すと、なんか初老の爺みたいなアバターしかなくて、ショックを受けます。夜の六本木じゃあ、「40代かしら?」って言われているのに、サザエさんの磯野波平(54歳)扱いには苦笑です。

 それはいいとして、プロフィールができたら、予約できるゴルフ場を選んで、そこにエントリーすれば完了です。

 今まで数回プレーしましたが、現場に行くと、みなさん"ひとりプレー"に慣れているので、実に社交的です。もちろん、「ニギろうよ」なんて言ってくる人は皆無ですから、ご心配なく。

 また、『1人予約ランド』では予約できるエリアが広く、北海道から九州まで、およそ500コースほどあります。ひとり旅のついでに、出張の帰りに......ひとりでゴルフができますから、非常に便利です。

 予約においては、最少催行人員が書いてあって、2人〜3人(集まれば)というのが多いですかね。ひとりでもプレー可能、というのはさすがに少ないです。ということで、確実にプレーしたい方は、すでにひとり、ふたりの予約が入っていて、3人目、4人目の枠に申し込んでおけば、まず流れることはありません。

 そうそう、1人予約には面白い都市伝説があって、うら若き20代の女性が最初にエントリーすると、その組は瞬時に予約が埋まるらしいです。そして、喜び勇んでコースに行ってみると、バカ面下げたおやじ3人、呆然と立っていてしぶしぶプレーするんだとか。

 あくまでも都市伝説ですけど、これは新手の"ゴルフ・ハニートラップ"ですかね。我こそはと思う勇猛果敢な方は、20代美人ゴルファーのエントリーを見つけたら、ぜひ挑戦してみてください!

【プロフィール】
■木村和久(きむら・かずひさ)
1959年6月19日生まれ。宮城県出身。株式をはじめ、恋愛や遊びなど、トレンドを読み解くコラムニストとして活躍。ゴルフ歴も長く、『週刊パーゴルフ』『月刊ゴルフダイジェスト』などの専門誌で連載を持つ。

木村和久●文 text by Kimura Kazuhisa