「テラスハウス」新シーズン、地上波では第5話。Netflixで第9話が配信。


毎話、気になるシーンや気になる事件をピックアップして書いている「テラスハウス」レビュー。
第9話については、「タップくんの地獄ふられシーン」をピックアップして泣きながら書いた。
だが、まだ、書かねばならぬことが残っている。
編集長に直訴して、特例で書かせてもらうことにした。

まこっちゃんの告白シーンだ。
これが、まあ、みごとに、社会性のないダメな新人社員のしゃべり方の典型であった。

どこがどうダメか。
具体的に、告白のセリフをちくいちチェックしてみよう。

まず、大学野球の最後の参加が10月18日だという話題があり、そのあと告白めいたセリフがはじまる。

最初のフレーズはこうだ。
だからそれまでは一応さ

一応!
新人のみなさまにおいては「一応」は全面的に禁止ワードにしたほうがいい。
「一応、仕事おわりました」「一応、やっときました」
仕事なめんなッ。
「一応」とは、「十分ではないが、ひととおり」という意味である。
新人だ。
完全にできるとは思っていない。でも、自分で言うな。
自分のなかでは、心を尽くしてやりおえて、それを報告してほしい。
なのに「一応、一応、一応」って、一応つけとけば、何かあったときにセーフになるみたいな感覚でつけてくる。
ならないから。
それどころか、たるんでるって表明してるようなものだから。
もうこの出だしのフレーズで、ダメ感がぷーんと漂いはじめる。

次のフレーズ。
ウッチーとか雄基にも言われたしさ、野球やんなきゃいけないっていうのがあるからさ

言われたから! やんなきゃいけない! っていうのがある!
完全に「やる気ない」と表明している。
ネガティブ3連発である。
そもそも、ウッチーと雄基は、まこっちゃんに「野球やれ」とは言ってないのである。
第8話、男たちでの呑み会のシーン。
ウッチー「野球どう?」
まこと「野球ね。もうさ一応リーグ戦は始まってるんだ」(また「一応」! 完全に始まってるだろ?)
ウッチー「うん」
まこと「がんばってるけど、ひじも痛いんだよね」(いいわけ!)
ウッチー「家での振る舞いというか、タバコ吸ったりとかお酒のんだり夜遅くとかお菓子食べたりとか正直ちょっと違和感に感じるっていうか。がんばるって言ったわけじゃん。1軍のピッチャーを目指すってなってさ、その発言に対しての行動じゃないんじゃないかなって、正直違和感を感じてる」
まこと「まあ一応ちゃんと練習にも行ってるしさ」(また「一応」! 逃げが口癖になっている。練習は、一応で行くもんじゃねぇ!)
ウッチー「もしダメでもいいけど、頑張ったって姿勢が見えたら俺はいいなって思うし」
タップ「慎がどういう形に転んでも俺らは“慎がんばってたから”って言いたいんだよね」
まこと「そうだね」

叱咤激励である。
それなのに、この言い草。
「ウッチーとか雄基にも言われたしさ」
さらに、
「野球やんなきゃいけないっていうのがあるからさ」。
いやいやいや。
やんきゃきゃいけないんじゃない。
言われたからやるんじゃないだろう。
自分ががんばるって言ったんだろう。

次のフレーズ。
俺も何かみのりに何もできないっていうかさ

何やろうってんだ!?

次のフレーズ。
だからランニング今日みたいな形で誘ったし靴もあげたしさ

ここはスタジオも含め、大勢が失笑である。
「靴もあげたしさ」って言った瞬間、もうプレゼントから下心が見え見えで、残念と言わざるをえない。

次のフレーズ。
だから野球おわるまではランニングとかでね距離縮められたらいいなと思ってるのね

主語を「私が」にしない。
自分は、どうなのかを明言しないもってまわった言い方だ。
この前に、ウッチーが「俺はみのりちゃんが好きでここに誘ってるからさ」と言っているのだ。
主語を自分にして、自分がどう考えているかをはっきりと示している。
比較すれば、弱々しく逃げ腰なのがわかる。

まこっちゃんの告白セリフ、ラスト。
まあ野球終わってからちょっと落ち着いてから どっか行こうかなっていうのは考えてる

ここは、百歩譲っても、こうだろう。
「10月18日の最終日、俺が一軍のピッチャーになったら、つきあってくれ」
それなら、すこしはロマンがある。
三百歩譲っても
「野球終わったら、どこそこに(具体的な場所)に遊びにいこう」
でしょう。
そもそも、どうして「野球終わってから」すぐではなく、「ちょっと落ち着いてから」が必要なのか。
どこまで先延ばしにするつもりなのか。
締め日を明確にしないのも、ダメな典型パタンだ。

と、ここまで書いたが、恋の行方とは理屈の通らぬもの。
もしかしたら、このダメな告白で、みのりちゃんは、「このダメな人は、わたしがいないとほんとダメかも」と思っちゃうかもしれない。
母性本能をくすぐり、まこっちゃんを好きになってしまう可能性だってあるかもしれないのだ。

今後の展開をドキドキしながら期待である。(米光一成)

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