『週刊ダイヤモンド』11月7日号の第一特集は「最強大学ランキング」。アンケートによる独自ランキングのほか、文部科学省の「スーパーグローバル大学(SGU)創成支援事業」に採択されるために各大学が繰り広げたドタバタ劇など、大学の今を余すところなくレポート。そのなかに収録した、元文部科学副大臣で、現文部科学大臣補佐官の鈴木寛氏のインタビューの拡大版を掲載する。教育行政を知り尽くしたスズカンの目には、改革が迫られる今の大学界はどのように映るのだろうか。(聞き手/「週刊ダイヤモンド」編集部 片田江康男)

SGU採択校は
文科省の「要支援」先

――昨年4月から5月にかけて、文部科学省から「スーパーグローバル大学(SGU)創成支援事業」の採択校に選ばれるために、多くの大学は血眼になって準備をしました。構想調書の作成をめぐって、多くの大学でドタバタがあったようです。

 文科省から採択されて中間評価される大学は、文科省を見て仕事をしてしまいがち。でも大事なのは、学生を見て仕事をすること。年に数回接するだけの文科省の評価担当者じゃない。

 当たり前ですが、主役は学生で、大学は学生のポテンシャルを伸ばすことが大事です。そのために大学は学生のレベルに応じて、臨機応変に日々の取り組みを修正していくことが本来の姿だと思います。でも、SGUは文科省に届け出た目標数値や方法があるから、目標達成のために大学は申請した方法の通りにやっていかないといけない。文科省もそれをそのまま評価するから、文科省もいけないんだけど。

 文科省と大学との関係は見直さないといけないと思います。本来はイコールパートナーであるべきですよね。上下関係ではないはずです。そもそも大学が文科省の評価を気にしすぎて汲々としているのは、学の独立から言っても、みっともないことです。

――昨年9月の採択校発表では、一橋大学が不採択になったり、予想外の大学が採択されたり、ドラマがありました。

 一橋大学がSGUに不採択となったのは、矜持だと思っています。私はこの1年間、各主要大学の幹部に会って、大学改革の話をたくさんしてきましたが、国立大学文系のなかで一橋は圧倒的にすばらしい教育をされている。

 一橋はグローバル化へ向けて、なにも文科省からの補助金やお墨付き、数値目標とそれに対する中間評価など必要ないレベルにあるということ。採択校というのは、言ってしまえば文科省からの「要支援」の大学ということですからね。

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