Doctors Me(ドクターズミー)- 顔だけ色黒…。これって何か病気の兆候?

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日焼けもしてないのに、顔が黒い。しかも、よく見ると体はそうでもないのに…。そんな人を見かけたことはありますか?

そんなふうに顔色が黒くなるのは、ホルモンの異常、もしくは肝臓や腎臓の機能がよくないのかもしれません。今回は「顔だけが黒い」という場合に考えられる疾患とその治療法について、医師の話を聞いてきました。

ホルモンの異常が原因の場合

脳の一部の脳下垂体から出るホルモン(ACTH)が、何らかの原因で過剰に分泌されると色素沈着が起こります。顔だけ黒いのは、これが原因の可能性があります。

【ACTHが過剰に分泌される原因】
・脳下垂体に腫瘍ができている場合
・副腎のホルモンが足りないという信号が脳下垂体に伝わり、過剰に分泌される場合
「ホルモンが足りない」という信号が発信される原因には、結核と免疫の異常とがあります。

【治療法】
・脳下垂体の腫瘍の場合:手術
・副腎のホルモン不足の場合:結核や免疫の異常の治療と、副腎のホルモンを補充

治療によってACTHが下がれば色素沈着が改善されます。

肝臓の機能が原因の場合

【肝臓の機能が悪くなる原因】
・B型やC型肝炎ウイルス
・免疫の異常
・アルコールの摂取
など

肝炎ウイルスが原因の場合は肝硬変にならないと、色素沈着は起きにくいですが、免疫の異常やアルコールが原因の場合、肝硬変にならなくても色素沈着が起こることがあります。

【B型肝炎ウイルスの場合】
ウイルスを除去することは難しいので、飲み薬を飲み続ける必要があります。

【C型肝炎ウイルスの場合】
最近使えるようになった飲み薬で90%以上治るようになりました。

【免疫の異常】
免疫の異常によって起こる肝障害の中で肝硬変にならなくても色素沈着を起こすものとしては、原発性胆汁うっ滞型肝硬変という病気があります。

肝硬変って?

肝硬変という病名がありますが、いきなり肝硬変になるわけではありません。免疫の異常によって肝臓の中の胆汁を作る細胞に炎症が起こり、徐々に胆汁が排泄できなくなり、10数年の経過で肝硬変になっていきます。

【肝硬変の特徴】
・中年の女性に多く
・初期症状は色素沈着・痒み
・消化管出血の原因となる食道に静脈瘤を合併しやすい

健康診断の血液検査で、ALPという肝臓の数値の異常により病気が見つかることもあります。専門医による治療が必要です。

【肝硬変の治療】
飲み薬による治療が行われていますが、うまくいかない場合もあります。アルコールが原因の場合は、肝硬変になる前に禁酒をすれば肝機能は正常に戻りますが、いったん色素が沈着してしまうと、顔色はもとに戻りにくいです。顔色が黒っぽいことを指摘される前に禁酒しましょう。

腎臓の機能が原因の場合

【腎臓の機能が悪くなる原因】
・糖尿病
・免疫の異常
・特殊な細菌感染
など。しかし原因が必ずしもはっきりしない場合もあります。

いずれも腎機能の異常が軽度の場合は色素沈着は起こりませんが、腎機能が悪くなって身体の中に老廃物がたまる尿毒症になると、色素沈着が起こります。

【治療】
透析などの治療によって老廃物を除去しても、一度生じた色素沈着は簡単には良くなりません。腎機能が悪くなる前に早期の診断と治療が必要です。

軽度の腎機能障害ではむくみ以外特徴のある症状はありません。健康診断で尿のタンパクや血液が指摘されたら、精密検査を受けて下さい。

軽度の糖尿病では腎機能はむしばまれませんが、糖尿病のコントロールがよくなければ、徐々に腎機能が悪くなります。

医師からのアドバイス

徐々に顔色が変化することは、自分だけでは中々気づきにくいです。重大な病気のサインの場合もありますので、家族や友人から指摘されたら一度は病院で検査を受けるようにした方がいいでしょう。

(監修:Doctors Me 医師)