写真提供:マイナビニュース

写真拡大

NECは11月9日、IoTソリューションを支えるICTプラットフォーム製品事業の強化として、エッジコンピューティングを中核に、デバイスを含めた統合運用管理やデータ分析など、IoT関連技術に注力し、2016年度中に開発要員を現状の300名から1,000名に増強することを発表した。

また、製品強化の第一弾として、1ラックあたり572台のサーバを収容可能で、大量で多様なデータ分析に適したな集積サーバ「DX2000」や、離れた場所にあるCPUやGPU(3Dなどの画像に必要な計算処理を行う処理装置)などのコンピューターリソースを高速な通信を介して接続する「ExpEther 40G」を同日より発売を開始した。また、スマートデバイスからクラウドを介してデバイスを遠隔利用できるソフトウェア「Collaboration Assistant」を2016年度に発売する予定だと発表した。

同社の執行役員常務 庄司信一氏は、同社が考えるIoTの5層モデルにおける強化ポイントとして、5つ挙げた。

「1点目は、無数のデバイスから収集された大量なデータをリアルタイムで処理し、有効に利用するための高速なコンピューティング基盤と高精度な分析処理。2点目は、負荷の変動に応じて、アプリケーションを最適な場所で実行させることで、サービス提供を可能とする分散協調型処理。3点目は、データを安全かつ効率的に処理するデバイスの仮想化。4点目は無数のデバイスが接続される5層全体のセキュリティの確保。5点目はデバイスやネットワークを含めた統合管理。IoTシステムを迅速に導入し、安全に運用していただけるよう、組織を上げて取り組んでいく」(庄司氏)

同社の執行役員 福田公彦氏は、「今後、大量のデバイス(モノ)がネットワークを介してシステムに接続されるようになると、モノから上がってくるデータを活用して、"コト"を理解し、新しい価値を生み出していくことが期待されてくる。大量のモノがつながり、システムが煩雑化し、大規模化する中でうまく円滑にシステムを動かすためには、エッジコンピューティングの概念が必要となる。また、複数のアプリケーションで連携しながら、最適な場所でサービスが提供されるような分散協調型の処理も必要だ」と、エッジコンピューティングと分散協調型処理の必要性を述べた。

新製品となる「DX2000」は、1ラックあたり572台のサーバを収容可能な集積サーバ。高速なインメモリ分散処理に適した設計により、大量・大規模・多様なデータの高速処理が必要なリアルタイム分析に最適とされ、事前に検証済みの分散処理ミドルウェア「Hadoop」と組み合わせることで、従来システムで数時間を要する分析を数秒〜数分で処理することが可能だという。1シャーシ14台のサーバから導入可能で、データ量や必要処理量に応じてシステム拡張が可能となっている。

価格は1シャーシ14台サーバ搭載時で1,150万円〜(税別)、出荷日は2016年2月となっている。

「ExpEther 40G」は、コンピューターの設置場所や筐体サイズ、電源確保などの物理的な制約を受けずにCPUやGPU、ハードディスクなどのコンピューターリソースを、高速な通信を介して遠隔接続することが可能となっている。複数のサーバの拡張スロットに「ExpEtherボード」を挿入し、Ethernetで接続することで、1つのコンピューターリソースとして利用可能だという。また、「I/O拡張ユニット」にGPGPUや高速なSSDといったPCI Express準拠の各種周辺装置を挿入することで、柔軟なI/O拡張も可能としている。さらに、通信にはNECの独自技術となる高速・軽量暗号技術「TWINE」が利用されており、データ量の増加に応じた効率的なシステム拡張や、安全で高速なデータ転送を実現するとしている。

価格は「ExpEtherボード」と「I/O拡張ユニット」のセットで、55万円〜(税別)、出荷日は2016年3月となっている。

2016年度発売予定の「Collaboration Assistant」は、デバイス層において、センサーや周辺機器を活用したデータ収集や、機器操作、アプリケーション利用を可能とするクラウドサービス。同サービスを活用することで、例えば現場作業者がスマートフォンなどを用いて、収集したデータや作業状況がクラウドセンターを介して熟練技術者などと共有することができ、場所や距離の制約を超えてさまざまなノウハウを活かすことが可能になるとしている。

同社は、2020年にはIoT関連事業で3,000億円を支える事業体制へ変革することを目標に掲げた。