22年越しでスーパーファミコン用ソフトが発売へ、苦難を乗り越えPC向けとして登場か

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22年前に完成しながら発売されなかった海外版スーパーファミコン(SNES)用アクションゲームが、来年1月にPC向けに移植されて発売されるかもしれません。本作が現代に蘇るまでには、数々の苦難を乗り越えるドラマがありました。

Piko Interactive社は、アクションゲーム『Dorke and Ymp』をインディーズ作品の販売を投票で決めるSteam GreenLightに登録しました。PC版が発売されるには条件をクリアする必要がありますが、SNES上で動作するソフトはすでに完成し、今年8月からROMカートリッジの形で販売中です。



『Dorke and Ymp』はゴブリンのDorkeとインプ(小悪魔)のYmpが主人の魔法使いのために、呪文の材料を集める横スクロールアクション。Dorkeがジャンプし、Ympが弾を発射したり飛行を助けるコンビは、まるでセガの『ソニック・ザ・ヘッジホッグ3』のソニックとテイルズのようで、90年代の香り漂うゲームです。

それもそのはず。元をたどれば本作は、1990年代初めにスウェーデンの開発会社Norseが『Dorque & Imp』の名前で開発していたタイトルです。しかしパブリッシャー(販売会社)が見つからず、プロジェクトは頓挫してソフトもお蔵入りに。

その悲運のゲームを見出したのがPiko Interactive社です。同社はオリジナルの開発者Peter Waher氏と契約にこぎ着け、ソースコードを受領。しかし、古いバックアップで最新版ではなく、全体の50%しかない状態でした。



そこで当時のスタッフが再集結し、失われたデータを復元した上に、1年以上かけて改良版を開発。100個以上のバグ修正、火山ステージの追加、パスワード入力や4体のボス、コンティニューの導入など、基本システムの見直しにまで及んでいます。

しかし、2014年4月に、ストーリーやキャラクターデザインを手がけていたJim Studt氏が突然の死去。ゲームの完成を見ることなく、42歳の早すぎる逝去でした。氏の最期のメールでの希望を汲んで、タイトルも『Dorke and Ymp』に改められたしだいです。

発売中止になったSNES用ゲームの(任天堂非公式ソフトとしての)復活は、これが初めてではありません。2014年にアメリカのスーパーファイターチーム社から発売された『Nightmare Busters』も、本来はフランスのArcade Zoneが1994年発売をめざして開発したタイトルでした。



1994年といえば初代プレイステーション発売......という間の悪さもあり、海外ではソニーが、国内ではニチブツ(日本物産)から発売予定でしたが、ともにキャンセル。復刻版は海外のSNESと日本のスーファミどちらでも利用できる(両者はカートリッジの形状が違うので通常は不可)うれしい仕様です。



Piko Interactive社の公式サイトでは、『Dorque & Imp』のほか各種のSNES用ソフトが販売中です。例えば、ノアの方舟の中で脱走した動物に食糧をぶつけて眠らせるFPS『3-D Noah's Ark(スーパー3Dノアの方舟)』といった逸品もあり。文章で書くと何を言ってるのか分からない感じですが、先日発売されたレトロゲーム互換機・レトロフリークなどで実際にプレイしてみてはいかがでしょう。