「レスベラトロール」は、赤ワインに含まれるポリフェノールの一種

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認知機能の回復が期待できるとされる「レスベラトロール」のサプリメントを1か月服用しても、認知機能に変化はない――英ノーザンブリア大学とティーズサイド大学、リーズ大学の共同研究チームによる発表だ。

レスベラトロールは抗酸化作用を持つポリフェノールの一種。赤ワインに多く含まれており、地中海食などで積極的に取り入れられている。人間を対象とした実験では、血管拡張反応の改善や動脈硬化の予防が確認されていた。脳の血流量を増加させ、認知症の予防や認知機能の改善にも効果があるのではないか、とする指摘もあり、研究チームは実際にレスベラトロールを飲んだ人の脳の状態と認知機能を調査した。

研究は、18〜30歳までの健康な男女60人を、レスベラトロールのサプリメントを飲むグループと、偽薬(レスベラトロールではない別の成分)を飲むグループに分け、28日間飲用し続けたあとの状態を比較するというもの。

脳の状態と認知機能は、1日目と28日目に血流検査と、引き算を繰り返す「連続計算」、モニターに表示される内容に素早く反応する「迅速視覚情報処理」、読み上げる文字が3つ前と同じであるときに反応する「3バック」、の3つの課題を実施して調査している。

その結果、レスベラトロールを飲んだグループは偽薬のグループより、1日目に脳の血流量が変化し、28日目には血圧が上がっていたが、両グループで課題の結果に違いはなく、意味のある認知機能への影響は確認されなかったという。今回の研究は、若者を対象にしており、高齢者への影響は明らかになっていない。

発表は、ケンブリッジ大学発行の論文誌「Cambridge Journals」オンライン版に、2015年9月7日掲載された。

参考論文
The effects of chronic trans-resveratrol supplementation on aspects of cognitive function, mood, sleep, health and cerebral blood flow in healthy, young humans.
DOI:10.1017/S0007114515003037 PMID:26344014

(Aging Style)