「出会いの場」より「恋愛の仕方」? チンク/PIXTA(ピクスタ)

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●「出生率1.8」達成のカギはここに? 費用49万円の「恋愛予備校」

 安倍内閣の「新三本の矢」のひとつは「子育て支援」。現在1.4程度の出生率を1.8まで回復させる目標を掲げ、子育てにかかる経済的負担を軽くするための幼児教育の無償化、結婚支援や不妊治療支援に取り組むとしている。

 ところが、今年6月に発表された、内閣府の結婚・家族形成に関する意識調査では、若者の晩婚化・非婚化に拍車がかかる恐れが判明した。

 20~30代の恋人がいない未婚男女の約5割が「出会いの場がないことを不安」に思っており、今は恋人が欲しくないとした未婚男女の約5割が「恋愛が面倒」と回答。

 恋愛に後ろ向きな若者の姿が浮かび上がったこの調査結果は、平成27年版「少子化社会対策白書」にも盛り込まれた。「男子の草食化」や「婚活」が流行って久しいが、「出生率1.8」の達成のカギを握る20~30代の現実から、「お上」と当事者のギャップが見えて取れる。

 そこで内閣府は、「各自治体を通じて出会いの場を提供するなどさらなる対策」を講じていくとのこと。一方、民間では「恋愛予備校」なるものが増加しているという。

 11月6日に放送された情報番組『ZIP!』(日本テレビ系列)では、「恋愛予備校」が特集され、ネット上でも話題を呼んだ。急増する恋愛が苦手な若者に「恋愛の仕方」を教え、「恋愛偏差値」を上げるための予備校だ。番組では恋愛講座を持つ「東京ラバーズアカデミー」に取材を行い、授業風景に密着。さまざまな講座があり、料金は約49万円かかるという。
 
 これで恋愛が成就するかは定かでないが、経済力のない若者は受講できない。ここでも経済格差がのしかかる。内閣府は、「出会いの場」の提供以前に「恋愛の仕方」の提供を考えてはどうか。

 11月4日の『深層NEWS』(BS日テレ)に出演した自民党・前総務会長の野田聖子議員は、出生率1.8について「意味分からないでしょ、ほとんどの人たちが。自然妊娠できる人をターゲットにしている、ここが激減している訳だから、この数字は無理ですよ」と批判。

 少子化によって若年層の人口は減少。10年におよぶ不妊治療の末に高齢出産した野田氏の見解は説得力がある。先の総裁選を「推薦人の引きはがし」で断念させられた恨みを差し引いても、まっとうな意見だといえよう。

●新たな現代病、若者にも急増する「スマホ老眼」

 老眼といえば、40歳前後から始まる目に起こる老化現象のひとつ。ところが最近、子どもや若者にも、老眼と同じような症状が増えている。

 スマホ、パソコン、タブレット、ゲーム機などによる長時間の使用が原因とみられており、夕方頃になると老眼のような状態になるという。医学用語ではないが、「スマホ老眼」と呼ばれている。

 デジタルデバイスに囲まれ、確かに身の回りを見れば、老若男女が長時間見つめている。ヒトが今まで経験したことのないほど、目を酷使する過酷な環境だ。

 当然、目への影響だけでなく、心身にダメージを及ぼし、さまざまな不調を招く原因にもなっている。当サイトでも「『スマホ近視』が急増中! 視力回復の『スマホアプリ』は"毒を持って毒を制す"?」「肩こり、めまい、頭痛、腰痛.....その原因は新たな現代病「スマホ巻き肩」かも!?」「スマホを手放せないあなたは「VDT症候群」? "強いエネルギー"ブルーライトの危険性!」「『握ったまま寝る』『トイレに持って行く』ビジネスマンの9割がスマホ依存症?」など、スマホによる過度な使用に警鐘を鳴らしてきた。

 そして、最も危惧されるのが、ディスプレイから発せられる「ブルーライト」による影響だ。「モニタから発せられる『ブルーライト』が体内リズムを狂わせる?眼病に加え、肥満誘発との新説も」http://healthpress.jp/2014/07/post-14.htmlでも紹介したとおり、

 ブルーライトは、人間の目で見ることのできる光=可視光線の中で、最も強いエネルギーを持つ。その波長は目の角膜や水晶体を透過して、網膜にまで到達して影響を及ぼす。さらに、「サーカディアンリズム」(概日リズム)という生体リズムを狂わす可能性もある。

 夕方頃にスマホ老眼の症状が出てくる人が多いのは、スマホのから発するブルーライトが、目に入る光量を抑えるための「虹彩筋」にも負担をかけているためではないかといわれている。

 現状できる自衛策は、使用時間の制限やブルーライトをカットするグッズ(メガネやフィルムなど)を活用することぐらいだ。テクノロジーで利便性を求めた結果に生まれた「スマホ老眼」は、新たな現代病だといえる。


●「ニコチン依存症」治療に20代の保険適用を検討、一方で喫煙年齢を引き下げの愚

 厚生労働省が、「ニコチン依存症」治療の保険対象に20代の患者も含めるかを検討している。ニコチン依存症は、タバコのニコチンが切れるとイライラしてタバコを吸いたくなる。従来の禁煙は意志の強さが求めてきたが、処方薬の登場によって治療の成功率は飛躍的にアップ。禁煙外来を掲げる医療機関も増えた。

 2006年度から診療には保険が適用されるようになったが、対象は1日の喫煙本数と喫煙年数をかけた指標が200以上の患者に限られている。そのため、厚労省によると20代の依存症患者の約8割が対象外になるという。

 保険適用なら患者の自己負担は原則3割。厚労省は将来の医療費削減につながるとして、10月21日の中央社会保険医療協議会(中医協)で提案した。

 その一方で、選挙権年齢を20歳から18歳以上に引き下げる改正公職選挙法の成立を受け、与党・自民党の成年年齢に関する特命委員会は、飲酒、喫煙の解禁年齢も18歳に引き下げるよう政府に求める提言案を示した。

 さすがに、取りまとめを目指した会合では異論が噴出し、了承を見送り提言案を作り直すことになった。そもそも、こうした内容が原案に盛り込まれること自体がナンセンス。何をかいわんやだ。政府は財政再建という錦の御旗を振りかざし、社会保障費の削減を進めており、議論の浅はかさを感じる。
(文=編集部)