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 安倍首相が化粧をしている!? しかもどんどん化粧が濃くなっているらしい。

 こんな仰天情報を報じたのは「週刊現代」(講談社)11月7日号だった。記事によると、持病の潰瘍性大腸炎の薬で顔がドス黒くなるのを気にしていた安倍首相だが、2013年4月にワイドショーに出演した際、ピンクの化粧をしてテレビ映りがよかったため大喜び。早速同じ化粧品を買い、外出する際は必ず化粧をするようになったという。

「週刊現代」はこうした情報を紹介した上で、化粧の濃さが体調と反比例しているのでは、と懸念するのだ。

「夏休み明けの8月下旬頃からでしょうか。総理の化粧がどんどん濃くなっているのです。おまけに以前より痩せて、肩を落として歩くようになりました」(週刊現代より)

 確かに今年に入り、安倍首相の体調不良問題は、一部のメディアで指摘されてきたことだ。例えば今年8月27日号の「週刊文春」(文藝春秋)では、安倍首相が6月30日、東京ステーションホテルの客室で会食をしていたところ、突然気分が悪くなり、トイレに駆け込み、吐血したという衝撃的記事を掲載している。

 しかもこの記事に対し安倍首相の事務所は、「文春」に抗議文書を送るなど、健康問題にナーバスになっていることまで露呈させたが、「文春」だけでなく「週刊ポスト」(小学館)8月21・28日合併号も、7月30日に昼食を摂るのを拒むほど身体の不調を訴え嘔吐し、医師の応急処置を受けたことを報道、また「週刊現代」も8月29日号で安倍首相がトイレに駆け込む回数が増え、自宅に帰ると「起きていられない状態」だったと報じるなど、相次いで健康不安が指摘されたのだ。

 そして、9月には懸案の安保法制が成立し、体調が上向いているかと思われた矢先の"化粧"報道。このまま、07年の第一次安倍内閣での体調不良辞任劇のような事態になるのではないかと予測する向きもある。

 一国の最高責任者である首相の健康状態は、国民にとってその命運をも左右する重要事項であり、知る権利を行使すべきものでもある。

 だが、安倍首相の場合、こうした情報をそのまま鵜呑みにするわけにはいかない。というのも、一方で安倍首相は最近も美食を堪能し、その健啖ぶりを見せつけているからだ。

 例えば10月18日には駐日イタリア大使らと銀座イタリア料理「ジャッジョーロ銀座」で会食、翌19日には菅義偉官房長官や荒井広幸新党改革代表らと六本木のアークヒルズのステーキ店「そらしお」で会食を楽しみ、さらに20日には佐藤正久、世耕弘成といった親衛隊議員と四谷の焼肉屋「龍月園」で舌鼓を打っている。またこの11月にもソウルでの日韓首脳会談後、韓国料理店で駐韓日本大使らと昼食を取り、高級霜降りリブロースセットや味付けカルビを頬張ったという。

 こうした"ご馳走三昧"は安倍首相が総理就任以来、マスコミ幹部や、政界、財界関係者などと会食を繰り返したことで話題となったが、その多くはかなり豪勢なもので、決して腸の持病を持つ人物にとって"体に良い"とは思えないものばかりだ。

 たとえば月刊ビジネス誌「リベラルタイム」(リベラルタイム出版社)15年11月号では、これまで安倍首相が行った高級店に記者が赴き、安倍首相が何を注文したかをレポートしているが、それを見てもかなり脂っこいものを食べていることがわかる。

 同誌の記事を参考に、その食事内容を紹介してみよう。

●2015年1月4日 富士フイルムホールディングス・古森重隆会長夫妻、昭恵夫人と神奈川県横浜市の日本料理「九つ井 本店」。
 平均予算は10000円という創業50年の高級店だ。「もともと古森会長は、いつもうちをごひいきにして下さいまして、安倍総理は古森会長とご一緒に来店されました。完全にプライベートでのお食事でしたので、普段と違い、ラフなご様子でした。お召し上がり頂いたお料理は、牛肉やアワビ等をいろりの炭火で焼いて食べる九つ井定番のスタイルで、シメにおそばをお出しするコースです」(当時安倍首相の接客を務めた店員・記事より)。

●3月28日 昭恵夫人、母・洋子、実弟・岸信夫衆議院議員と東京都港区芝浦にある「中国飯店倶楽湾」。
 夜は6000円〜20000円のコースがある。記事によると、この日の家族会食をセッティングしたのは岸信夫で、コース料理の一部として提供されるのは「ロブスターの上湯炒め」だという。

●4月18日 昭恵夫人、親族と共に虎ノ門にあるホテル「アンダーズ東京」51階の「アンダーズ タヴァン」。
 料理のコンセプトは日本の旬の食材を使ったヨーロッパ地方料理。「看板メニューは、メインディッシュの一つでもある『山梨県産ハーブチキンのクレイボット。源泉素材のチキンを丸ごと一羽使用し、新鮮な野菜、ワイン、シェリー酒等と一緒にクレイボット(土鍋)に入れ、オーブンでじっくりと焼き上げた一品』(記事より)。予算は夜15000円ほど。

●5月26日 ANAホールディングス・伊東信一郎会長、片野坂真哉社長らと渋谷猿楽町のイタリアン「リストランテASO」。
 ここも夜の平均予算が20000円と高級店だ。「この店で頂くことができるのは、一流シェフが腕を振るう本格イタリアン。味はもちろん、盛り付けにいたるまで。創造性豊かな美食の世界を堪能することができる」(記事より)。2014年と15年のそれぞれ年明けには、俳優の津川雅彦らと私的な食事会を行うなど、安倍にとってお気に入りの店のひとつらしい。

●6月12日 昭恵夫人と銀座の日本料理「松濤」。
 ここは和菓子の老舗「宗家源吉兆庵」が日本料理を提供する高級店で、コースは8640円〜32400円。「店の名物は、熱したての石の上でアワビやエビを炙って頂く『酒盗焼』。カツオの腸の塩辛である『酒盗』のうまみが、食材の甘みを引き立ててくれる、贅沢な一品だ」(記事より)。また最高級黒毛和牛と一緒に提供される「松茸と黒毛和牛のしゃぶ鍋」(1人前、12900円)なども人気だという。

●6月24日 朝日新聞・曽我豪編集委員、毎日新聞・山田孝男特別編集委員、読売新聞・小田尚論説主幹、日本経済新聞・石川一郎専務、NHK・島田敏男解説副委員長、日本テレビ放送網・粕谷賢之メディア戦略局長、時事通信・田崎史郎解説委員と、銀座の完全予約制日本料理「銀座あさみ」。
 夜の懐石料理コースは1万3000円からで、平均予算は2万円という高級店。マスコミ関係者などビジネスでの接待のほとんどがこの店だという。

●6月25日 中山泰秀外務副大臣らと六本木「豚組 しゃぶ庵」。
 しゃぶ庵コースは4500円からで、平均予算は6000〜7000円。肉は注文を受けてから切りたてを提供するという。その厚みは、他店の1.5〜2倍あり、肉の旨みを存分に味わえるらしい。

●7月28日 西村康稔内閣府副大臣らと赤坂にある洋食店「赤坂 津つ井」。
 1950年創業で、多くの文化人、政治家が訪れるだけでなく、議員会館への出前も多数行うことで知られる。名物は、ビフテキ丼(2600円)。使う肉は黒毛和牛のA5等級サーロインで肉好きにはたまらない一品だという。総理が訪れた地下の個室はコース料理がメインで、接待での利用者が多い。「総理は名物ビフテキ丼(ミニ)を含む、十品のコースをペロリと平らげたという」(記事より)。

 その他、担々麺が有名な赤坂「支那麺はしご」に秘書官10名以上で来店したり、まぐろ養殖で話題の「近畿大学水産研究所 銀座店」(平均予算 4500〜6000円)でクエ鍋を食べたり、マスコミ関係者とカツサンド(1200円)が人気の赤坂のバー「Swanky」に行ったりと、美食、健啖の限りをつくしている安倍首相。これらを見ると、体調は決して悪化しているとは思えない。実際、安倍首相を間近で見ているベテラン政治部記者もこう証言する。

「少なくとも我々の前では、体調が悪いという様子はないね。無理に元気に振舞っているというのもありえない。もし本当に体調が悪ければ、外食は最小限にするはず。少なくとも側近議員と連れ立って、中華料理を食べるなんてことはしないよ」

 では、なぜ、定期的に体調不良情報が出るのか。前出の記者はこういう見立てをする。

「潰瘍性大腸炎という持病があるため、少し体調を崩しただけで、憶測から週刊誌が書き立てているというのはあるだろう。ただ、もうひとつ考えられるのは、官邸が流しているケースだ。普通、最高権力者は体調不良を隠すものなんだが、安倍首相の場合は、世論の同情を買うために、側近が意図的に体調不良情報を流している形跡がある。実際、そういう情報が出るのは、安保法制の国会審議中など、安倍さんが追い詰められているときが多い。『週刊文春』に抗議したのも出来レースのような気がしてならないんだが」

 いずれにしても、安倍首相が体調不良で辞任、などという事態が起きることはしばらくなさそうだ。残念ながら......。
(伊勢崎馨)