「私の頭のなかには35人の選手がいます」と語ったハリルホジッチ監督は、「この人数が時間の経過とともに少なくなってきます」と続けた。写真:滝川敏之(サッカーダイジェスト写真部)

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――多くの選手を手元で見たいということですが、1年目と時間を区切っている印象も受けます。来年の最終予選でもテストを続けていくのか。それとも最終予選ではメンバーを固めていくのか。そのあたりのイメージを教えてください。
 
「まず今回のような合宿では、たいてい20人のフィールドプレーヤーと3人のGKを呼びます。時々4人のGKを呼ぶ時もありますが、それはトレーニングが簡単になるからです。ただ、パフォーマンスが良くなければ、A代表には入れません。
 
 1年目はできるだけたくさんの選手を呼びたいというのは、将来にA代表に入ってくる選手を見たいからです。そのためには、試合をテレビで観るだけでは十分ではない。トレーニングでは情報がたくさん入ってきますし、選手としてだけでなく、人間性も見られます。そういったことを知りたいと思っています。
 
 今のところ、私の頭のなかには35人の選手がいます。彼らはA代表に入ってくる可能性があり、おそらく今後呼ぶこともあるでしょう。そして、この人数が時間の経過とともに少なくなってきます。
 
 ただ、判断が難しい場合もあります。CBを例に取れば、丹羽は常にパフォーマンスのレベルが高いですが、一方で昌子もここ数試合は、かなり良いパフォーマンスを続け、ナビスコカップの決勝ではパトリックを完全に抑えました。水本も(スタッフ陣との)ディスカッションに挙がる選手ですし、塩谷もA代表に入ってきて良い選手だと思います。
 
 しかし、状況によって誰を呼ぶか決めなければいけません。私は前回よりもチームを良くしたいと常に思っていますから、プレーが良ければA代表に入るチャンスはありますが、パフォーマンスは山あり谷ありです。その時にパフォーマンスがよければ呼びますが、選手に経験を積ませたい場合もありますし、いろんな選手と組み合わせたい場合もあります。どのように機能するのかを、時間をかけて選択しなければなりません。
 
 そういったことをノートしながら考えています。選手を呼んだ時に、ちょっとしたディテールをメモしておいて、最後に選択をするわけです。来年には日本代表の対戦相手がどんどん強くなってきます。おそらくスーパーなチームも出てくるでしょう。その時には30人くらいに絞られていると思います」
――今回は7人のFWを招集し、攻撃に力を入れている印象です。ホームでのシンガポール戦やカンボジア戦ではなかなか得点できませんでしたが、今回の2試合で得点に対する意識は?
 
「どのように得点を取るかは選手に聞いてください。私ではなく選手が得点を決めなければいけませんからね。ただ、シンガポールのビデオを数試合見て、彼らがどういうプレーをするかは、ほぼ分かっています。
 
 前回のシンガポール戦は、あれだけチャンスを作ったのにゴールが入りませんでした。次の試合ではチャンスを得点につなげたいですし、そのためにプレッシャーをもっと与えなくてはいけないと思っています。シンガポール戦はいわば、我々のリベンジです。自分自身を批判し、モチベーションを高く保たなければなりません。
 
 これまでのワールドカップ予選は、プレー内容が良くないこともありましたが、チームのスピリットや野心は常に見せてきたと思います。我々は、相手にほとんどビッグチャンスを作らせていません。ただ、ゴールで仕留めなければいけません。
 
 シンガポールとカタールの試合の映像を見ましたが、最初の1時間はだいたい日本戦と同じでした。ただ、カタールが左SBのセンタリングから右SBが1点目を決めた後に、4-0になりました。1点目が、そのすべてを決めたと思います。