Doctors Me(ドクターズミー)- 授乳中の不快感…これって何が原因?

写真拡大

授乳期の始まりは育児が始まる時期。赤ちゃんに出会えた喜びもつかの間、産後の大事な体力の回復期に始まる授乳は、母親にとって様々なストレスがかかる時期でもあります。
今回は、多くの女性が経験する授乳中の不快感について医師に解説していただきました。

授乳に伴う、2つの痛み

授乳に伴う痛みには2つのものがあります。

1. 乳首の痛み
授乳初期は、赤ちゃんもお母さんもお互いに授乳という行為に慣れていません。
赤ちゃんが乳首を浅くかむことで、乳首の一部が切れ、皮膚トラブルを起こす事があります。しかし、痛みがある場合でも、授乳を止めることはできず、軟膏や、保護器を使用しながら授乳するなど、色々な手段で授乳を継続します。
赤ちゃんが母乳を飲む事、お母さんが授乳の仕方に慣れてくる頃、乳首も赤ちゃんに慣れ、痛みも軽減されてくるでしょう。

2. 乳房の痛み
赤ちゃんが乳首を吸う行為により、乳汁分泌が促進される事により、乳房がカチカチに張ってきます。
それに伴い、痛みや、胸の奥がぎゅーっとなるような不快感が起こります。慣れないうちは、その感覚が辛いと感じる方もおられるでしょう。

不快感はホルモンバランスの変化からも

また、様々な不快感を引き起こす原因の1つに、ホルモンバランスの変化があります。
授乳中の方の中には、一番身近な異性、旦那様を以前よりも異性として感じられなくなった、性的な欲求がなくなった等、無意識のうちに色々な不快症状を持たれる方もおられるのではないでしょうか。
それらは全てホルモンの変化によるものが大きいのです。

授乳中の女性は、母乳を出す役割をするホルモン、プロラクチンによって支配されています。
このプロラクチンには、排卵を止める役割もあります。本来の自然摂理で分かりやすい例えにすると「母親がメスに戻るのを回避する効果」といえます。これは、排卵し次の妊娠が起こる事で、母乳の出が悪くなる事を過回避する自然の摂理といえるでしょう。
粉ミルクなどがない状況では、母乳が出ないという事は、生命の危機につながるものであるからです。その自然の摂理として、ホルモンで卵巣の働きをストップさせ、卵胞の発育から排卵を停止させています。

授乳期でも、女性としての最低限必要な女性ホルモンの分泌は行われていますが、排卵の機能はプロラクチンにより止められているため、非妊娠時のような、排卵後の黄体期というものが存在しない状態になっています。

授乳期で、生理と排卵が抑制されている状態の女性は、低温期のまま、基礎体温もがたがたの状態ともいえます。
この不安定な状態が、不快感を誘っていることがあります。

【医師からのアドバイス】

授乳中の不快感は、産後のホルモンバランス、授乳に関わる特有の痛みによって引き起こされています。この時期だからこそ感じる不快感といえるでしょう。
しかし赤ちゃんと一緒の大切なひとときであることも事実。限られた期間の中、お母さんの多くが感じるものとして捉えて、大切な時間を過ごしてくださいね。

(監修:Doctors Me医師)