今年の「全国糖尿病週間」は11月9〜15日。全国で糖尿病発症予防と重症化予防に向けた啓発活動が行われる。

 2013年の国民健康・栄養調査によれば、国内の糖尿病有病者、つまりHbA1c(国際標準値)が6.5%以上、もしくは病院で治療を受けている人の割合は、男性16.2%、女性9.2%だった。男性の6人に1人、女性の10人に1人に相当し、50代以降に有病率が増加することが示されている。

 50代以降は、男女ともいわゆる更年期に入る(男性も、です)。加齢とともに性ホルモンや副腎アンドロゲンなど抗糖尿病に働くホルモン群の分泌が低下し、多かれ少なかれ発症リスクが上昇。加齢は免れない以上、その他のリスクへの手当てが肝心だ。

 まして秋の検診で空腹時血糖が黄信号か空腹時血糖は正常でも、HbA1cが5.7〜6.4%の人は、すでに「前糖尿病」状態。速やかに自分の食習慣を見直そう。ついでに過体重も是正したい。

 さて、日本糖尿病学会の糖尿病治療ガイドラインによると、糖尿病の発症リスクを明らかに下げる食品は、「食物繊維」と未精製穀類などの「低GI食品」だ。

 GI、「グリセミック・インデックス」とは、食物中の糖質の吸収度合いを示したもので、食後2時間のうちに血中に入る糖質の量を反映している。GI値が高い食物は、発症につながる食後高血糖を引き起こしやすいのだ。

 実際、日本人対象者を含む複数の試験結果からは、高GI食品の「白いご飯」が1杯(158グラム)増加するごとに、糖尿病発症リスクが11%上昇することが報告されている。逆に、食物繊維をたっぷり含む緑色野菜(低GI食品)の摂取を1日約120グラム増やすと、糖尿病発症リスクが14%減少する。このほか、日本人男性を対象とした試験では、魚介類の摂取が多いほど発症リスクが低下。青魚に含まれるお馴染みのEPAやDHAの摂取が良いようだ。

 ということで、今晩は、秋の味覚と食物繊維満載の「キノコご飯と秋鮭、青菜のおひたし添え」はいかがでしょう。ただし、ご飯のお代わりはご遠慮下さい。

(取材・構成/医学ライター・井手ゆきえ)