『ミシュランガイド京都・大阪2016』で、初めて「ストリートフード」というカテゴリーが加わった。そこに選ばれた11軒のうちの1つが、現存する最古のたこ焼店である『会津屋』(大阪市)だ。

 同店初代・遠藤留吉さんが、生地に肉やこんにゃくを入れた“ラヂオ焼き”がたこ焼の原点だといわれ、今年でたこ焼は誕生80周年を迎えた。会津屋の三代目、遠藤勝さんに話を聞いた。

「福島・会津出身の初代が、東京のレストランに勤めていた時に知人に誘われ、大阪でラヂオ焼きの屋台を始めました。ただ、具に使っていた牛すじは、冷めると脂の塊みたいになってしまう…」

 同店は飲み屋街で商売をしていたため、手みやげにしてもおいしく食せる具材を探した。たどりついたのが、たこだった。日本コナモン協会会長、食文化研究家・熊谷真菜さんが言う。

「その頃“たこの頭”は捨てられてしまうような食材でした。また、青のりや粉鰹は値段も安く、乾燥しているため屋台でも傷む心配がない。たこ焼は、それらを活用したからこそ安く提供でき、世の中に広く受け入れられたのではないでしょうか」

 今やたこ焼が看板メニューのバーや居酒屋も登場するほど日本人に愛されているたこ焼。特に大阪での支持率は高く、日本コナモン協会が調べたところ、大阪人100人中88人が自宅にたこ焼器を持っていたという。

 たこ焼きという1人前8個が定番だが、なぜそうなっているのか。

「たこの足は8本なので店名に8や八がつく店も多く、主に8個単位で売られているんです。ただ最近は、原材料が値上がりして、1個から販売している店も」(熊谷さん)

 おいしいたこ焼きの見分け方は「しぼむ」こと。内側に空洞がないと、おいしいたこ焼にはならない。

「5分以上放置するとしぼんでしまうたこ焼はおいしい証拠」(日本コナモン協会)

※女性セブン2015年11月12日号