菜々緒の眼力と、天海祐希のアラフィフ・花嫁姿…新旧クールビューティーが魅せる秋ドラマ
【秋ドラマ前半戦の辛口批評 第2回】

 そろそろ高性能のブルーレイレコーダーが欲しい、ドラマ大好きスナイパー小林です。今クールのドラマにはクールビューティーが多いので、多少ストーリーに「?」なことがあっても知らんふりできちゃいます。そのうちの2作品をどうぞ。

◆美男美女カップルで眼福にあずかる

『サイレーン 刑事×彼女×完全悪女』
(フジテレビ、火曜22時、出演:松坂桃李、木村文乃)
視聴率:6.7%(10月27日)

 マンガ原作。警視庁機動捜査隊の刑事・里見偲(松坂桃李)の相棒は、恋人でもある猪熊夕貴(木村文乃)。言わずもがな、交際がバレたら即異動を命じられる秘密の関係。そこへ変死体発見現場で知り合った、謎の美女・橘カラ(菜々緒)が現れて、恋人たちのあいだに踏み込んでいく。猟奇的殺人現場に必ず絡んでくるカラの存在と、ふたりの関係の行方は――。

 菜々緒のサイコパスっぷりが話題を呼んでいるドラマなのだけど、個人的には主役ふたりが恋人同士という設定が新鮮で、仲のいい様子が登場してくるだけでほっこりする作品だなぁと思います。

 人並み外れたスタイルの良さと眼力で攻めてくる菜々緒に対抗するのは、パッツン前髪の素朴な木村文乃のビジュアル。パッと見は菜々緒の優勢なんだろうけど、木村の溢れる演技力と存在感が菜々緒のインパクトを上回る勢いで、まさにドラマが美の競演に仕上がっているんですね。絶妙なキャスティングにサスペンスのストーリー、あざまーっス!

◆強烈キャラのオンパレードにやや息切れ

『偽装の夫婦』
(日テレ、水曜22時、出演・天海祐希)
視聴率:12.3%(10月28日)

 大の人嫌いで友達は本というアッパレなほど暗い45歳、独身の嘉門ヒロ(天海祐希)。そんな彼女の前にある日、大学生時代の恋人である陽村超治(沢村一樹)が現れる。実は彼、ゲイ。ただ、余命3カ月と告知された母親のために、ヒロへ偽装結婚を申し出る。一度は結婚を断るものの、母親の強引さや微かに自分の中に残っていた義理人情にほだされて、ヒロはついには超治と入籍してしまう。

 脚本があの『家政婦のミタ』を手掛けた遊川和彦ということで期待をしていたのだけど……出てくる登場人物が強烈毒舌の美女、ゲイ、利己主義の姑、元夫からDV被害を受けていた母親、そして、両親を亡くしたヒロを育てた叔母やいとこたちもエキセントリックな性格の持ち主……と、キャラクター設定にまともな人物が不在。これって、観るほうが疲れちゃうんですよね。

 ここまでくると、最終的にヒロが心を開いていく、という感動的な展開よりは徹底的にぐちゃぐちゃになっちゃうことを期待します。にしても、天海祐希のアラフィフ・花嫁姿は美しかったな。

<TEXT/スナイパー小林>

【スナイパー小林 プロフィール】
1985年TBS系ドラマ「毎度おさわがせします」を皮切りに小学生からテレビおたくになり、You Tube全盛の時代になってもテレビをひたすら愛し続け、文章にする芸能ライター。ドラマもいいけどアナウンサーのディスりも、コーヒーも大好きな40歳。