<マイナビABCチャンピオンシップ 2日目◇30日◇ABCゴルフ倶楽部(7,130ヤード・パー71)>
 ツアー屈指の高速グリーンとして鳴るABCゴルフ倶楽部。天候などによってグリーンの状態は変化していくが、2日間を終えて今年のグリーンコンディションについての選手の印象はそろって“ヤワハヤ”。つまりグリーンは柔らかいけど、スピードは速い。ただ、グリーンへ向かって打ったボールは止まりやすいものの、この2日間はピンポジションをグリーン際近くに振ってあるためなかなかピンに攻めていけない。もどかしさと戦いながらチャンスをものにした選手が上位に名前を連ねた。

 その攻め切れないコンディションを歓迎するのがベテラン勢だ。この日2つ伸ばしてトータル4アンダーの5位タイに浮上した手嶋多一もその一人。「ハードなコンディションなのでがっつかない考えの選手のスコアが出ている」と2日間を分析。「チャンスがきたら狙うけどそれ以外はバシバシいかないことだね。頭を使うゴルフになれば」と今季2勝目へチャンスと見ている。
 ひょうひょうとしたプレーぶりの47歳がこの秋に気持ちを込めるのはワケがある。昨年は「日本プロゴルフ選手権 日清カップヌードル杯」でメジャー制覇を成し遂げたが、「秋はダラダラしてしまって、この試合あたりからの大きな試合で成績を出せなかった」と尻すぼみになったことを反省。今季もほぼ同時期のホスト大会「ミズノオープン」を初制覇して燃え尽きてもおかしくないところだが、同じ轍は踏まないと決めている。
 “ツアー1ボールを打たないプロ”として知られる手嶋は、ホールアウトすれば10分でパターとコーヒーを手にコースをあとにするのがお馴染みの光景。試合が続いて疲れもでる秋になればなおさらだ。だが今季はクラブの調整も兼ねて練習場に留まる姿もたびたび目撃されている。今大会もプロアマ戦終了後に練習場に姿を見せてボールを打ち込んだ。
 優勝を含むトップ10が3度と今季の成績に不満もないが「もう1度くらい優勝争いがしたいよね」と意気込む。予選ラウンドを同組で回った谷口徹は最近筋力トレーニングでパワーアップして「30ヤードくらい置いていかれる時もあってびっくりした」と活躍ももちろん刺激になる。
 じゃあ、手嶋さんも谷口さんのようなハードなトレーニングを?「いや、僕はあんなトレーニングしようとは思わないけど(笑)」。ぶれないスタンスもまた、強さの一つだ。
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