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サニーヘルスはこのほど、ダイエット情報発信サイト「microdiet.net」にて調査レポート「『炭水化物抜きダイエット』というダイエット法に潜む罠(わな)」を公開した。

「糖質制限ダイエット」や「炭水化物抜きダイエット」は、主食である米やパンをできる限り食べないようにするダイエット方法。人気のあるダイエット法であるが、同社によると多くの危険性があるという。

体に必要な三大栄養素のひとつである炭水化物(糖質)を減らすと、体力や代謝、集中力の低下、疲労感などが現れる。それだけではなく、ダイエット臭(ケトン臭)と言われる口臭や体臭が発生するなど、さまざまな弊害も出る可能性があるとのこと。

さらに「炭水化物以外なら何を食べてもOK」という考えで栄養バランスを考えずにこのダイエットを行うと、危険性がより高まるという。主食である米などの量が少なくなる分、野菜で食事のボリュームを補うのであれば良いが、肉や魚などのおかずの量が増えると、カロリーオーバーとなってしまう可能性も高いとのこと。

特に「肉」は、体の組織やホルモンなどを作るために必要なタンパク質が摂取できる一方、食べすぎるとタンパク質、動物性脂肪、コレステロールなどが過剰摂取になる。腎臓、血管、心臓などへの負担が増え、成人病のリスクも高まってしまうという。

また、分解に時間がかかるため消化が不十分となり腸内の悪玉菌が増殖する。悪玉菌は動物性たんぱく質や動物性脂肪を好むため、腸内で腐敗し毒素を発生させてしまうとのこと。

同社は、肉を食べるときのポイントとして、野菜や海藻、きのこを一緒に食べることを挙げている。これらの食材は食物繊維が豊富なため、腸内の善玉菌のエサとなり腸内環境をよくする効果がある。さらに血糖値の急上昇を防ぎ満腹感も得ることができるという。

一食で食べる肉の適切な量の目安は、自分の指の部分を除く手のひら一つ程度とのこと。野菜は生野菜なら両手でお椀(わん)を作って乗る程度、加熱した野菜なら片手に乗るぐらいが目安、としている。

また、動物性タンパク質を摂(と)るなら、肉よりも魚がおすすめとのこと。魚の主成分もタンパク質だが、油の質が肉とはまったく異なるという。肉の脂肪は飽和脂肪酸という種類の脂肪で、過剰摂取は悪玉コレステロールを増やしてしまうが、魚の脂肪はDHA・EPAといったオメガ3脂肪酸がメインとなる。

オメガ3脂肪酸は、体内では作ることのできない必須脂肪酸。体の中に入ると、肉の脂肪のように血液をドロドロにしてしまうことはなく、サラサラにする作用があるとともに体脂肪として蓄積されにくい特徴があるという。

(フォルサ)