7得点も「派手に勝ちたいとは思わない」…手倉森監督が感じた手応え

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[練習試合 10.29 U-22日本代表候補 7-0 鳥栖]

 J3町田、そして福岡大相手に2試合連続の無得点。しかし、U-22日本代表候補は鳥栖を相手に7得点のゴールラッシュを演じる。7-0と大差がついたものの、チームを率いる手倉森誠監督は「選手は派手に勝ちたいとは思っていないし、俺も思っていない。(来年1月に行われるリオ五輪アジア最終)予選のとりどころで、しっかり点をとれるチームになっていれば万全だと思いますがね」と振り返っている。

 2日前に行なわれた福岡大戦をスコアレスドローで終え、得点力不足を露呈した手倉森ジャパン。すると、指揮官は翌日のトレーニングで改めてサイドからの攻撃、そしてワンタッチ、ツータッチの意識を選手たちに植え付けた。迎えた鳥栖戦では練習どおりにサイドから相手を押し込むことに成功。サイド攻撃が直接得点に結び付いた場面こそなかったが、その流れから得たCKで2得点を記録している。

「流れの中ではなかったですが、流れの先に得たセットプレーから生まれた得点。(セットプレー時に)鳥栖がゾーンで守ってくれた分、タイミングとキックの精度が高ければ、ウチのチームは得点できるんだと示せました」。練習どおりの流れから得たセットプレー、そしてセットプレーから生まれた得点に満足気な表情を見せた。

 そして、前線からの連動したプレスで相手のミスを誘い、FW浅野拓磨(広島)がボールを奪って独走から奪った2得点も評価している。「ゲームの中で相手の心理を読むことを選手には言いました。相手がひるんだ時に隙が出るので、その隙を突ければと。まさしく相手のミスを突いて得点が量産されたのかなと思います」。

 福岡大戦でも無失点に抑えていることもあり、「このチームは本当に失点が少なくなってきている」と守備面は計算できるようになってきた。さらに得点力不足に陥っていた攻撃面でも光明が差し始めたことで、指揮官は攻守両面で手応えを得ているようだ。

 しかし、3月に行われたリオ五輪アジア一次予選のベトナム戦で2-0、マレーシア戦では1-0と、引いた相手に手を焼いてロースコアに持ち込まれた苦い経験がある。「我々がやりたいサッカーはありますが、それを壊しに来るチームは必ずあります。何らかの条件で自分たちのスタイルが出せなくなったとき、違うスタイルのバリエーションを少しつけておかないといけない」。来年1月に行われるリオ五輪アジア最終予選。アジアを勝ち抜くためには志向するスタイルを突き詰めつつも、新たなバリエーションを構築していく必要があると話した。

(取材・文 折戸岳彦)


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