食事中や食後に大量に飲むのはNG!やせるための水分補給のコツ

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“モデルさんは毎日水を飲んでいる”なんて聞くけれど、水をたくさん飲んだほうがダイエットには効果的なの? きれいにやせるための水分補給のコツを、満尾クリニック院長の満尾正さんに聞いた。

「そもそもダイエットに水分補給が大切な理由は、排せつ機能を高めるため。人間の体の60〜70%は水分でできていて、水は身体機能に欠かせないものです。体の水分が足りなくなると、血液が濃くなって血流が低下し、排せつ機能が低下します」(同)

新陳代謝を上げるためには、1日1〜2リットルを目安にこまめに補給するのがベストだそう。食事中や食後に大量の水を飲むことも、消化液や消化酵素の働きが阻害されて消化を妨げるのでNG。基本は食間や食前に。

「特に朝に一番たっぷり水を飲むのがおすすめです。人間は寝ている間に、ひと晩で平均0.5〜1リットル汗をかきます。朝起きたらコップ1、2杯くらい飲んで失った水分を補いましょう」(同)

ただし、冷たい水は体を冷やしてしまうので、新陳代謝の促進にはつながりにくい。常温の水か白湯のほうが、胃腸がよく動いて浄化されて老廃物を排出しやすくする効果が期待できるとか。では、温かいコーヒーやお茶では?

「カフェインを含む飲み物には利尿作用があるため、飲んでも尿として出てしまいます。ダイエットのための水分補給という意味ではあまり効果がないかもしれませんね。味の付いた飲み物であれば、熱いみそ汁のほうがベターです。発酵食品であるみそには、体を温めて腸をきれいにする働きがあります」(同)

ちなみに、日本の水は軟水だけれど、ダイエットには胃腸を刺激してくれる硬水のほうが効果的というウワサも。水質にもこだわったほうがいいの?

「硬水がダイエットに向いているといわれる理由は、これに多く含まれているマグネシウムに便通をよくする作用があるためでしょう。体になじんでいるのなら問題はありませんが、飲み慣れていない日本人の胃腸には負担がかかることもあり得ます。おなかがかゆくなるなど、体質に合わない場合もあるので、無理して硬水を飲む必要はありません」(同)

ダイエットの味方になってくれるのは、常温の水や白湯。まずは朝に1、2杯、出勤したらオフィスでもこまめに飲んで、うるおったカラダをキープして。

満尾 正
満尾クリニック(渋谷区広尾)院長・医学博士。北海道大学医学部卒業。杏林大学で救急救命医療、ハーバード大学で外科代謝栄養研究に従事後、救急振興財団東京研修所教授を経て、2002年満尾クリニック開設。日本抗加齢医学会理事、日本キレーション普及協会代表