Perfumeの3回目のワールドツアーの裏側に密着したドキュメンタリー映画『WE ARE Perfume-WORLD TOUR 3rd DOCUMENT 』が10/31に公開される。制作は佐渡岳利監督。NHK『MUSIC JAPN』のプロデューサーとして長年Perfumeとかかわってきた人物だ。佐渡監督に本作についてインタビューを行った。


どんどん実力が上がってゆく


──2か月間ずっと撮影していてPerfumeとの関係性や、印象が変わったことはありましたか

そういうのはないですね。メンバーとは長いお付き合いなので、あまり意識をしないでやってくれていたと思います。ただ、2か月間のあいだ、アーティストとしての実力がどんどん上がっているのは感じました。

── 毎回必ずライブの後にダメ出し会議をして、反省点を次のセットリストに生かしていましたよね

海外であれだけフレキシブルに変えてゆくというのは、アーティストの中でも珍しいんじゃないでしょうか。

スタッフもかなり大変だと思いますよ。照明とか、プログラムも全部変えていかなくちゃいけないから。チーム全体の実力が高いんです。昔から一緒にやっているからできるんでしょうね。

Perfumeも撮られたくないと思いますよ(笑)



──撮影する時に気をつかったところはありますか

狭いところが多かったんで、距離が近くてメンバーには悪いなと思ってやっていました。本当に目の前にすぐカメラがある。車の中とか特にそう。

──帽子とマスクで顔を隠したPerfumeが車から楽屋にサッっと入ってゆくのを見て、すごいところ撮ってるなって思いました。すっぴんですよね? 

あれ、普通ないですよね(笑)メンバーも撮られたくないと思いますよ(笑)でもドキュメントだからと腹をくくってやってくれました。

──現場の雰囲気は映像よりもピリピリしていたりするんでしょうか。

ものすごく緊張しているのはすごくよくわかりましたね。ただ、緊張してい話しかけられない雰囲気とかではないんですよ。でもとにかく、アメリカのステージにかける思いは強かったと思います。アメリカのお客さんの反応はすごくドキドキして気にしていましたね。

──ハイヒールを履いてのパフォーマンスがかなりハードに見えました

ツアーについているトレーナーの先生が、これだけのパフォーマンスができているのは本当にすごいっていってました。 Perfumeは3人しかいないですからね。ソロもないから休む時がないですよね。もう止まっていられるのは本当にMCの時だけという。ライブの後に氷水で足を冷やしてるんですよ。すごく腫れますから。ヒールも細いので。

──Perfumeはオフの日もずっと3人一緒でしたね

オフは本当に楽しそうでしたよ。3人とも小学生のころからケンカもなくやっているんだから、相当気が合っているんだと思います。ステージを降りたプライベートでも楽しくやれてるっていうのが、いい活動ができている理由のひとつなんじゃないでしょうか。

いい意味で小心者



──過去に他のアーティストのドキュメントも撮られていますよね。Perfumeが特に違うところはありましたか

Perfumeはすごく良い意味で小心者というか。あんまり飛躍した思考をしないで謙虚なんですよね。メンバーもよくいってますよね。「石橋をたたいて渡る」って。もっといばってもいいんじゃないかな、って思うこともあるんですけど(笑)、それは絶対しない。準備も納得いくまで繰り返していますね。

──下積みが長かったのも関係ありそうな気がします

すごくあると思います。Perfumeはブレイクまで時間がかかったんですよね。亀戸のサンストリート(ショッピングモール)でもかなりライブをしていましたからね。そのころも、すごく良いパフォーマンスで、かわいいですよね。その前は広島の限定アイドルだったし。だからファンも大切にするんじゃないですかね。

──映画としては初監督作品にして東京国際映画祭出品となりました。今後も映画を撮りたいというのはありますか

今回はPerfumeのおかげです。やりたいとは思いますけど、お声がかかるかどうかが……自分ではなんともはや(笑)

──最後に、映画の見どころを教えてください

彼女たちのステージは、しっかり構築されていて完成度が高く非常にクールです。でもそれをやっているのは、人間味豊かで熱い情熱を持った3人なんです。そういう温かみがパフォーマンスの中にすごく内包されていて、人の心を打つんじゃないでしょうか。彼女たちの人間性を、映画を観てくださる方に感じてもらえればと思いますね。

(斎藤充博)