日経平均株価チャート(日足・3カ月)*チャート画像をクリックすると最新のチャートがご覧になれます。SBI証券HPより

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 日経平均株価は26日に1万9088.76円まで上昇する場面がありました。22日は一時1万8579.14円まで上がりましたが、結局、伸び悩み、終値は1万8435.87円でした。「やはり、1万8500円アラウンドは重いなあ・・・」という終わり方でした。

 しかし、ドラギ・マジックで、225先物がその日のナイトセッションで急騰。翌23日の日経平均株価は前日比389.43円高の1万8825.30円となり、一気に上放れました。22日のナイトセッションでは、売り方の悲鳴が聞こえた気がします。

ECBドラギ総裁の「口先介入」と中国の金融緩和で
全世界が一気にリスクオンのムードに

 22日のECB理事会後の記者会見で、ドラギ総裁は「中銀預金金利の引き下げを議論した」と述べました。これを受け、欧州では、短期国債を中心に金利低下が再び加速しています。ちなみに、ECBは金融機関から受け入れる余剰資金に適用する金利を昨年9月にマイナス0.2%に引き下げた後、現行の水準に据え置いています。これが欧州株高、米国株高、日本株高へと波及しました。

 さらに、中国共産党の重要会議の第18期中央委員会第5回全体会議(5中全会)の開幕直前のタイミングの23日、中国人民銀行(中央銀行)は、政策金利と預金準備率の引き下げを発表しました。7〜9月期実質GDP成長率が6.9%と、約6年半ぶりに節目の7%を下回ったため、中央銀行は動いたのでしょう。

 このような、ECBのアナウンスメント効果(口先介入)と、中国人民銀行の金融緩和実施で、世界的にリスクオンのムードが強まりました。その結果の日経平均株価1万9000円台回復です。

上値を追うのは27〜28日のFOMCと
30日の日銀の金融政策決定会合後か

 日経平均株価に関しては、次に意識される上値メドは、8月28日の1万9192.82円です。また、200日移動平均線(26日現在1万9173.56円)も有力な上値メドです。

 本来は、これらのテクニカルポイントのレベルまで上昇すれば、一服してもおかしくありません。しかし、22日のナイトセッション以降の買い方完全有利の状況で、売り方のパニック的な買い戻しや、先物へのデルタ調整の買いが、今後も断続的に出る可能性が高いでしょう。その結果、上方向にオーバー・シュートする可能性が高いとみています。8月28日の1万9192.82円を上抜けるようなら、26週移動平均線(26日現在1万9554.77円)付近まであっさり上昇するかもですね。

 一方、下方向に関しては、当面の日経平均株価は5日移動平均線(26日現在1万8593.94円)をサポートに強い動きを続けるとみています。押し目限界としては、22日と23日とで空けた窓(1万8579.14円〜1万8746.61円)埋めが意識される見通しです。以上のことから、22日までの1万7500円〜1万8500円のボックスから、1万8500円〜1万9500円のボックスに移行する可能性が高いとみています。

 なお、上値を追うのは、重要イベントの27〜28日の米連邦公開市場委員会(FOMC)と、30日の日銀の金融政策決定会合を無事通過した後でしょうね。

 なぜなら、市場はリスクを嫌います。イベントリスクがなくなれば、上方向に動きやすくなるはずですから・・・。ちなみに、日米共に、金融政策は現状維持とみています。とりわけ、日銀に関しては、黒田バズーカ第3弾発射の期待が根強いため、「現状維持」は株式市場では失望されるかもしれません。しかし、仮に、失望売りを浴びるようなら、そこは絶好の押し目買いチャンスになるでしょう。

 そもそも、日経平均株価が1万9000円台を回復したり、外国為替市場で円相場が1ドル=121円台に乗せるような楽観的な状況で、日銀が動くとは思えません。仮に、動くとしたら、日経平均株価が1万5000円台に突入するような危機的な局面か、米国が利上げに動いた後でしょう。米国が利上げに動けないうちに、日銀が勝手に追加の金融緩和に動くとは考えにくいです。

 米国に関しては、12月15〜16日のFOMCで利上げする可能性が高そうです。なぜなら、7−9月の中国を中心とした新興国ショックも徐々に落ち着きを取り戻した感が強いからです。今後、発表される米経済指標がよほど下振れしない限り、FRBは12月に利上げに動くでしょう。現在市場では、米利上げは来年に後ズレするとの見方が有力になっており、市場にサプライズを与えるという意味でも、12月実施の確度は高いと考えます。

 そうなると、12月15〜16日の1カ月前くらいから、市場は徐々に米利上げに警戒感を強める可能性があります。よって、強い相場は11月13日のミニ先物・オプションのSQあたりまでと考えておく必要があります。9月29日の1万6901.49円を起点にした戻り相場はいったん11月13日にSQでいったん終了というのが、メインシナリオです。