品川アクアスタジアムの「サメとエイの海中トンネル」(撮影:吉川忠行)
東京・品川駅前の品川プリンスホテルに、都内最大の水量を誇る水族館とエンターテイメント施設が一体になった「エプソン品川アクアスタジアム」が8日、開館した。午後3時に行われたオープニングセレモニーには、同施設のネーミングライツを取得したエプソン販売の真道昌良社長や施設の一部をプロデュースした漫画家の松本零士氏が参加。隣接するホテルは日本最大の客室数(3680室)を誇り、同施設とのシナジー(相乗)効果で稼働率を高めるのがねらいだ。

 水族館では、海中を散歩しているような気分になれる「サメとエイの海中トンネル」をはじめ、イルカとアシカのショーが行われる広いプールが2槽など、多くの水槽が設置されている。ビジネス街に位置していることもあり、「大人の遊び場」をイメージ、魚に関する説明書きや表示を最小限に減らし、雰囲気を中心に楽しんでもらえるようなデザインになっている。

 この日、1番目の来場者となったのは東京・品川の重田勝三さん(70)。朝10時から5時間、娘と孫を連れて開場を待った。重田さんの2歳の孫は「ペンギンが良かった」と話し、館内を走り回っていた。友人と訪れた会社員の男性は「青を基調とした照明がきれい。季節ごとに見られる魚が変わるような工夫があれば、また来てみたい」と述べた。開館後1時間で、親子やカップルを中心とした1766人が来場した。品川プリンスホテル企画部企画課によると、開館時の来場者数について「初日の目標は5000人。昼間にしては、順調な滑り出し。夜のビジネス客も期待したい」と述べた。

 また、同施設は前コクド会長の堤義明被告が中心になって発案した。堤被告の逮捕が開館直前にあったこととの関連について、同ホテル企画部は「遊ぶ施設なので、お客様にとっても別の話題。お客様を受け入れる準備に徹してきたので、あまり気にならなかった」と答えた。

 入場料は、大人1800円、小中学生1000円、幼児600円。館内のアトラクションを利用する際には、別途料金が必要となる。営業時間は、月曜日〜金曜日が15時〜22時、土曜日と休前日が10時〜22時、日曜日と祭日が10時〜21時。【了】