2015年10月23日(金)に発売されたばかりの、リコーのデジタルカメラ「RICOH THETA S」が、発売後すぐに大きな人気を呼んでいる。価格.comの「デジタルカメラ」カテゴリーにおいては、並み居る人気機種に分け入って売れ筋ランキングで4位にまで急上昇(図1)。全ショップが、10月28日現在、品切れ状態となっている。

図1:「デジタルカメラ」カテゴリーにおける人気5製品の売れ筋ランキング推移

図1:「デジタルカメラ」カテゴリーにおける人気5製品の売れ筋ランキング推移

「RICOH THETA S」は、全天球撮影が可能というユニークな特徴を持ったデジタルカメラだ。全天球イメージの静止画撮影が行えることで話題となった初代モデル「RICOH THETA」が2013年11月8日に発売。その後、撮影後にPC上で画像変換処理を行うことで、新たに最大3分間の動画撮影にも対応した後継モデル「RICOH THETA m15」が昨年2014年11月14日に発売されているが、そのユニークな特徴から一部で話題となったものの、デジタルカメラ市場全体にインパクトを与えるまでには至らなかった。しかしながら、今回の3代目モデルに当たる「RICOH THETA S」は、発売直後から大きな人気となっており、ちょっとした話題になっている。

最新モデル「RICOH THETA S」の最大の改良ポイントは、従来モデルに比べて高解像度化を実現した点。F値2.0という明るい大口径小型二眼屈曲光学系と、有効約1200万画素の1/2.3型CMOSセンサーを2基搭載し、出力画素で約1400万画素に相当する高精細な全天球撮影が可能となった。なお、静止画解像度は、Lサイズが5376×2688ドット、Mサイズが2048×1024ドットとなる。

また、動画では、フルHD(1920×1080ドット)で30fpsのなめらかな全天球動画撮影に対応(従来モデルは15fps)。最大25分間(合成後)の撮影が可能で、専用アプリ「RICOH THETA S」内の動画変換ツールにより、つなぎ目のない全天球動画の作成がスマートフォンやタブレット上で簡単に行える。そのほか、Wi-Fiの通信速度の向上や、外部連携のしやすさなど、細かい点が改良されている。

図2:「RICOH THETA S」の製品詳細ページのアクセス数推移

図2:「RICOH THETA S」の製品詳細ページのアクセス数推移

「価格.comトレンドサーチ」で見ると、「RICOH THETA S」の注目度は、製品発表が行われた2015年9月4日に1200PV/日程度を記録。その後、発売日が10月23日に決定したというニュースが報じられた10月9日以降、徐々に注目を高めていき、発売日の10月23日から急激にアクセスが高まっている(図2)。このデータを見る限り、ある程度本製品に注目していた人は多かったようだが、どちらかと言えば、発売当日になって購入に踏み切ったという人が多そうだ。

図3:「RICOH THETA S」の最安価格/平均価格の推移

図3:「RICOH THETA S」の最安価格/平均価格の推移

10月28日現在での「RICOH THETA S」の最安価格は37,620円で、基本的にほぼ変化がない。平均価格も41,000円台でほぼ横ばいに推移しており、本製品の人気のほどがうかがい知れる(図3)。なお、取り扱い店舗数は24店舗あるが、実際のところは、どのショップも初回入荷分は売り切れのようで、在庫ステータスは「問合せ」となっている(図4)。

図4:「RICOH THETA S」の取り扱い店舗一覧

図4:「RICOH THETA S」の取り扱い店舗一覧

本製品に対するユーザーレビューは、10月28日現在で2件が寄せられており、満足度は満点の5.00。個別の項目では満点となっていないものもあるが、本製品ならではのユニークな撮影方法が高く評価されており、前モデルからの改良点も高く評価されている。特に、画質面での向上と、動画/静止画の切り替えがワンボタンで可能になったなどの使いやすさ向上が、高く評価されている。「m15のアイディア商品レベルの性能から、実用レベルに大きく前進したと感じます」との声もあり、従来ユーザーからの買い換えに加え、これまで若干その性能に不安を持っていた潜在ユーザーの購入が大幅に増加したことが、今回の大きな人気につながっていると言えそうだ。


>> 360度全天球撮影が可能なデジタルカメラ「RICOH THETA S」が発売からいきなり売り切れ続出の人気に!! の元記事はこちら