【東京国際映画祭】イーサン・ホークに絶賛の嵐! コンペ作品”満足度ランキング”速報レポ【第2回】

写真拡大

東京国際映画祭も10月24日(土)で早くも3日目となり序盤戦も終了! 気になるコンペティション部門では日本から出品されている『さようなら』、イーサン・ホーク主演の『ボーン・トゥ・ビー・ブルー』、タイの新鋭監督によるラブストーリー『スナップ』が上映された。各作品、残り2回の上映を控えているが、第1回目の上映を終えた時点での観客の評価をレポート!

【特集】「第28回 東京国際映画祭」の舞台裏

3位:『スナップ』(10月24日上映)

満足度:75(100点満点)

<項目別5段階評価>
俳優:4.5
ストーリー:3.7
音楽:4.1
演出:3.6

卒業から8年が経ち、同級生の結婚式のために帰郷したヒロイン。そこにはカメラマンになった初恋の相手もいて…。タイのクーデター後の戒厳令下での現実と甘酸っぱい青春の思い出がスタイリッシュな映像と共に描き出される。

クーデター後の社会を描くと共にSNSなどの現代的ツールが大きな役割を果たすこともあり「現代にストーリーがマッチしていて入りやすかった」(27歳・女性)とタイの“いま”を切り取った作品として評価する感想も。

また各項目別では「俳優」に関して5点満点をつける観客が多く見られたが、特にこれが映画デビュー作となるヒロイン役のワラントーン・パオニンを多くの観客が称賛!

「ナチュラルな感じがよかった」(39歳・女性)、「初めてとは思えないくらい(ヒロインが)素敵でした」(25歳・女性)

ヒロインが、婚約者がいながらも、故郷で初恋の相手に胸を密かにときめかせる、といういわば王道の“青春振り返り”映画ということもあって、女性の観客の割合が高く、評価の面でも女性から「爽やかな映画」という感想が相次いだ。

尚、本作は10月27日にTOHOシネマズ 六本木ヒルズにて、10月29日に新宿バルト9にて上映される。

2位:『ボーン・トゥ・ビー・ブルー』(10月24日上映)

満足度:81.4(100点満点)

<項目別5段階評価平均点>
俳優:4.7
ストーリー:4.1
音楽:4.7
演出:4.2

日本でも人気の高いイーサン・ホークを主演に迎え、名ジャズ・トランペット奏者であったチェット・ベイカーの姿を描く。薬物依存の一面や、暴行されて歯を失うなど、どん底にあってなおもがき、再生の道を探す天才ミュージシャンの実像を描き出す。

「イーサン・ホークの演技、チェット・ベイカーの音楽どちらも素晴らしかった」(49歳・男性)

「イーサン・ホークの甘い歌声がよかったです。弱さや音楽への情熱も描かれていて面白かった」(30代・女性)

とイーサン・ホークが破滅的なジャズ・トランぺッターを見事に演じ上げたことへの称賛の声が多数! イーサンの主演作だからこそ劇場に足を運んだファンも多いようで、その人気の高さを改めて見せつけるとともに、どん底から這い上がっていく姿に絶賛が寄せられており、主演男優賞の可能性も…!?

「麻薬中毒で苦労するアーティストを描く作品はいっぱいあるけど、ドラッグに注目するのではなく、再生しようとしている姿を切り取っているのが面白かった」(40歳・女性)

「チェット・ベイカーの知られざる一面を見ることができた」(39歳・女性)

などベイカーの音楽の素晴らしさ、その人生の中でも“再生”に焦点を当てた監督の視点を称賛する声も多く見られた。観客の年齢層は40代以上、中でも男性の割合が他作品と比べても多いよう。

なお本作は10月26日にTOHOシネマズ 六本木ヒルズにて、10月28日に新宿バルト9にて上映される。

1位:『さようなら』(10月24日上映)

満足度:83(100点満点)

<項目別5段階評価平均点>
俳優:4.4
ストーリー:3.9
音楽:3.8
演出:4.2

日本からコンペに出品されている3作品の中でも最も若い30代半ばだが、すでに『歓待』、『ほとりの朔子』などで国際的な評価を得ている深田晃司監督の最新作。劇作家・平田オリザの戯曲を原作に、寿命を持って生きる人間と不死のアンドロイドの交流を通じて、生と死について深く問いかける。

感想では人間とアンドロイドが生きる社会、放射能に侵された近未来といった設定の深さに関するものが多く見られた。

「原発事故で日本人が難民になるという現代的な設定の中で、“孤独と死”に向き合う主人公に考えさせられた。人とアンドロイドという関係の新鮮さもあり、現代の日本にリンクした面白い設定だと思いました」(40代・男性)

「ジェミノイド(※モデルとなる人間と酷似したアンドロイド)が出るということで注目して見に来ましたが、面白い試み。人間とロボットという未来的なテーマも面白かったし、見終わって考えさせられる部分もあり素晴らしかった」(42歳・女性)

「思ったよりも人間とアンドロイドのやり取りが自然で、昔のロボット映画のようなギクシャクした感じがなかった」(49歳・男性)

死生観について深く考えさせられる映画だという声も多数寄せられた。

「人間の死をアンドロイドを通じて考えさせてくれたところがよかった」(64歳・男性)

「一度で理解しきれない不思議な感覚でした。感情や死についてのロボットと人間の感覚の違いなどについて感じました」(46歳・男性)

「人間の一生について考えました。しみじみとよかったです」(75歳・女性)

「人間とは? 生きる意味について考えさせられました」(60歳・女性)

深田監督の演出、その独特の世界観についても高い評価が!

「風景と主人公の気持ちの変化などがとてもよく表現されていました。最後の演出にはびっくりでした!」(66歳・女性)

「独特の間を持った作品で、次は何が起こるのだろう? と見入ってしまいました」(30歳・女性)

30代半ばの監督による、アンドロイドが登場する映画であるにもかかわらず、観客には50代、60代以上が多く見られたのも特徴的。その多くが「生と死、人生について考えさせられた」と語っており、まさに現代の日本社会を見つめ直す上でも重要な示唆を含んだ作品といえそう。久々の日本映画のグランプリ獲得なるかも注目だが、高評価での船出となったよう。

なお本作は10月27日にTOHOシネマズ 六本木ヒルズにて、10月28日に新宿バルト9にて上映される。

いかがでしたか?
「ウレぴあ総研」では、映画祭会期中、終演後の劇場前にて満足度調査を実施中! 引き続き、各日にちごとに「コンペティション部門」を対象に、順位を発表していきます。みなさまの熱いコメントや感想、お待ちしております!