肉好きなら一度は味わってみたい、世界一の生ハム「マッシモ氏のクラテッロ」。グルメ漫画『美味しんぼ』の81巻にも登場し、今まで食べていた生ハムは何だったんだ!と山岡士郎をうならせていた名品である。どれほどの逸品なのかは、そのセリフを借りるとしよう。

山岡士郎「プロシュートはしっとりとしていて、口の中で柔らかくとろける。それが、クラテッロはさらになめらかに、口の中でさらりと溶ける! こんな感触の肉製品は経験したことがない!!」
栗田さん「香りも味も、プロシュートよりいちだんと深いわ!!」

そう、あの山岡も初めての体験だったという味が、「マッシモ氏のクラテッロ」。そんな世界的に貴重な生ハムが、六本木の『VIA EMILIA』で味わうことができるのだ。



生ハム盛り合わせ:左から24カ月熟成パルマ産プロシュート、マッシモ氏のクラテッロ、自家製パンチェッタ、自家製プロシュートコット、自家製サラミ

『アンティカ・コルテ・パッラヴィチーナ』はイタリア・パルマの郊外の村にあるレストラン。この店で、名匠マッシモ・スピガローリ氏の手によって世界一の生ハムは作られる。

通常の生ハムが豚のもも全体を使うのに対し、クラテッロは肉質が柔らかい尻部だけで作られる。仕込みを行うのは、熟成に最適な温度と湿度になる10月〜2月の冬の期間のみ。ポー川の適度に湿度を含んだ風にあてながら丁寧に熟成させる。マッシモ氏曰く「ここのクラテッロの熟成庫にはムッファ・ノービレ(高貴な菌)がいる。」そのため、唯一無二の味わいとなるのだという。

その「クラテッロ」はチャールズ皇太子など各国のVIPや、世界のミシュラン星付きレストランから予約が入っているという。その世界的生ハム職人、マッシモ氏の薫陶を受けたのが『ヴィア・エミリア』の臼井シェフなのだ。



手打ちタリアテッレ ラグーボロネーゼ

来店するほとんどの方が注文するという「生ハムの盛り合わせ」は、直に取り寄せている「マッシモ氏のクラテッロ」のほか、臼井シェフが所有する信州武石村の生ハム工房で自家製した生ハムも味わえる。

あのマッシモ氏の愛弟子だった臼井シェフの作りだす生ハムは、製造方法はマッシモ氏の教え通り、一つの手順も抜かさずアレンジせずに実直に再現しているとは言え、風をあてる土地の風土の影響で、どこか味噌の風味の感じられる日本的な味わい。

負けず劣らず美味しいのだが、その土地土地に根付いた菌が、できる生ハムの味わいを変えるというのも面白い。

そして極上の生ハムの後には、本場仕込みの手打ちパスタを。「手打ちタリアテッレ ラグーボロネーゼ」は、パスタマシンではなく棒で伸ばし、全行程を手作業で行う。イタリア星付きレストランでわずか1カ月でパスタ部門のシェフを任されたという才能が光る逸品だ。

イタリアで磨いた技を、あくまで実直に、丁寧に提供する。日本で味わえる、本場イタリアの美味をぜひご堪能あれ。


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ヴィア・エミリア 総料理長 臼井シェフ

<『アンティカ・コルテ・パッラヴィチーナ』とは>
食の宝庫・エミリア・ロマーニャ州にある生ハムの王様クラテッロの工房やオーベルジュを持ち、美食漫画【美味しんぼ 81 巻】にも登場したミシュラン1 つ星レストラン

<ヴィア・エミリア 総料理長 臼井 憲幸氏>
1979 年 神奈川県生まれ。2009 年、渡伊。エミリア・ロマーニャ州『パオロ・テヴェリーニ』(ミシュラン星付き)ではパスタ部門のシェフを務める。パルマ郊外の生ハム工房『アンティカ・コルテ・パッラヴィチーナ』でマッシモ・スピガローリ氏より生ハムの製造を徹底的に学ぶ。ピエモンテ州『オステリア・デル・カステッロ・ダ・マリーザ』では副料理長を務める。

【店舗情報】
店名 :『VIA EMILIA(ヴィア・エミリア)』
住所 :東京都港区六本木4-8-8
第12岡崎ビルB1F
ランチ :11:30〜14:30
ディナー :18:00〜22:30