Sponsored by バンダイナムコスタジオ × Engadget電子工作部 第二回 成果発表:ワギャンHMDからスマホで開く宝箱まで

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バンダイナムコスタジオとEngadget 電子工作部のコラボレーションによるIoTガジェット製作体験イベント『エンターテインメントのチカラで、未来を見せる』。全三回にわたるプロジェクトの第二回が無事閉幕しました。

今回は「遊び」をテーマに、2020年の子供が楽しめるガジェットを想定して製作するというパート。2日間のイベントのうち、1日目(Day 1)はガジェット製作に必要な講習や講師からのアドバイスを聞き、アイデアをまとめる日。アイデアのブラッシュアップや製作期間として2週間を挟み、今回の2日目(Day 2)は製作の仕上げと発表の日です。

ここでは、10月10日(土)に秋葉原のアーツ千代田3331で開催されたDay 2の模様をお伝えします。なお、Day 1の様子は以下の記事を参照ください。

バンダイナムコスタジオ × Engadget電子工作部 第二回 Day 1レポート:テーマは『遊び』、2020年の子供が楽しめるガジェットとは


Day 2は作成と発表日、ひたすら製作を急ぐ各班

Day 2は先述したように、IoTガジェットの製作を進め、最終発表をする日。Day 1の最後でプレゼンしたアイデアや、Day 2までの二週間にFacebookグループで進めた企画に合わせて、ひたすら製作となります。

Day 1から2週間は、基本的にFBグループ内でのオンライン意見交換がベース。ただしそれだけでは製作が間に合わないので、多くのグループは前もって製作を進めているところが多い状況です。

こうした事情から、Day 2は10時30分のスタート直後から、開会の挨拶もそこそこに作業開始。各班は午後5時予定の発表を目指して、ひたすら急ぎます。

2時を過ぎると実装段階に移る班が多く、ハンダごてや工作道具といったアイテムが登場してきます。こうした道具は参加者持ち込み。なかにはイラストを作成するため、ペンタブレットを持ち込む方もいました。

実際の発表は若干延長が入って、5時30分からとなりました。発表はもちろん、プレゼンテーションとデモを交えたものになるため、プレゼンテーション能力や人員、そしてノリなども問われます。

いよいよ発表!! 各班の成果は?

1班......ストレス解消用「ワギャンメット」



1班はほぼ中間発表の通り『ワギャンメット』を製作。『ワギャンランド』主人公の「ワギャン」をモチーフにしたヘルメットの中に、ヘッドマウントディスプレイ(HMD)を組み合わせたストレス解消デバイスです。

大声を出すストレス解消に、可愛いワギャンに触れる安らぎ、そしてゲームを楽しむことによる充足感と高揚感を実現でき「充足感を得られる最高のツール」とアピールします。

機能としては、被って叫ぶことで、声の大きさが操作となるガラス破壊ゲームやビル破壊ゲームが楽しめる点をはじめとして、ヘルメット自体にも、内部で叫ぶことで光る機能や、口や頭に触れることでリアクションを取る機能を搭載。

さらにゲームのリワード要素なども盛り込むことを考えているとの発表が。またDay 1で講評者となったユカイ工学代表の青木俊介さんからコメントのあった「持ち運びできればさらにいい」という要求に応えたportable版の構想も紹介されました。

講評者であるkarakuri products代表の松村礼央さん(写真右)からは、「Day 1の時も言いましたが、自分はワギャン好きなので、狙い撃ちされた感じですね。内容もシンプルで自分でプレイしてみたい魅力があります。いっそのことパーティーグッズとして割り切るのもいいかもしれません。完成度が高いので、第三回にも参考出展的な形で出していただければ」と、高評価。

バンダイナムコスタジオ 未来開発部 クリエイション課の高子佳之さん(写真左)からは、「外側から見た、叫んでいる面白さを自分では味わえないのがもったいない感じがします。せっかくヘルメットとHMDがあるので、このあたりを考えるともっと面白くなりそうです。

また、遊びという要素には、複数人でのコミュニケーションが大きく関わってきます。複数台を連携させて、装着者が向かい合ってゲームができる要素などがあれば、もっと発展できると思います」とのアドバイスが。しかし基本的には、アイデアと造形の見事さを中心に、高い評価となりました。

2班......パックマンの鬼ごっこ用ガジェットと道草用傘



2班からは『俺のパックマン』と称して、パックマン型とゴースト型のブレスレット型となる鬼ごっこ用ガジェット『パックマンごっこ』と、道草を楽しくするガジェット傘『道草パックマン』の2種を発表。Day 1に発表したバッジ型ガジェットからは、大きく路線を変えることとなりました。

ここに関しては、「前回の発表ではふわっとした感じとなっていたこともあり、路線をいろいろと悩んでいたんですが、直球で行こうと決めました。カタログIPでストレートど真ん中といえばやっぱりパックマンだろう、と」とのコメントが。

パックマンごっこは、「遊びの本質は長い歴史でも大きく変わっていない。2020年でも変わらないのでは」との考えに基づくもの。基本的にはパックマンのゲームルールにも通じる、位置情報を利用した鬼ごっこです。

パックマンはゴーストに捕まらないように街中を逃げるのが、ゴーストはそれを捕まえるのが目的。ゴーストのガジェットはサーボモーター付きでパックマンの方向を向くので、それを頼りに探します。またプレーヤーが多い場合、PCに表示される地図を監視する司令塔的な担当を付けることもできます。

パックマンのルールと大きく違うのは、パックマンがパワークッキー(パワーエサ)を食べたら任意のタイミングで使える点。ゴーストからはパワーエサを持っているか否かはわからないため、このあたりがパックマンとも鬼ごっことも異なる駆け引きとなります。

道草パックマンは、上(天)からみるとパックマンの(ドット絵)形をしている傘。横から見ると写真のように、一箇所だけ透明になった黄色い傘です(もちろん、透明の部分が口にあたります)。主に子供向けを想定しており、柄の部分にモーターと電子コンパスが仕込んであり、傘が自動的に回転。パックマンの口の方向(傘の透明になっている箇所)が目的地への方向を指示します。

こう聞くとナビゲーション用に思えますが、むしろその逆。タイトルにあるように、むしろ町のちょっとした観光名所などを入力しておき、「道草をさらに楽しむ」ためのガジェットです。さらにカメラも搭載しており、親のスマートフォンなどからリモート撮影も可能。傘を持っている子供がどこで遊んでいるのかをカメラで確認できるという仕組みです。

松村さんからの講評は、「パックマンで鬼ごっこというアイデアはシンプルかつ面白い。ただし、位置ゲームの実装は難しいため、そのハードルを乗り越えられるかが鍵。実は自分も昔考えていたことがあったが、そうした面での実験と課題などを出してもらえるともっと良かった」と、実装には疑問を投げつつもアイデアの良さを評価。

高子さんからは、「パックマンごっこは、鬼ごっこという古来の遊びから発想するという流れが良い。そして道草パックマンは、日常から非日常へという観点から見ると、開いた傘からパックマンを連想するという発想が素晴らしい。凄く感心しました」と、こちらもアイデアを高く評価しました。

3班......『ドルアーガの塔』的なスマート宝箱



3班はDay 1と同じく、スマートトレジャーボックス(宝箱)こと『スマトレ』を発表。スマートフォンアプリで定めた特定の条件を満たさないと開かない『ドルアーガの塔』宝箱型ガジェットです。プレゼンでは参加者のお子さんが優秀なプレゼンターとなり、スマトレの楽しさを紹介しました。

「カタログIPはゲームだけでなく、キャラクターグッズも素敵な製品がたくさんある。その系統に位置づけたい」とアピールします。

実際の使用例としては、スマートフォンをレーダー代わりにした宝探しゲームや、さまざまなミニゲームにより鍵を開けるといったところを紹介。さらにプレゼンでは、結婚申し込みのプレゼントというシチュエーションで「申し込みに応えると宝箱が開く」というデモを実施しました。

また将来実装したい機能として、無理に開けた際のプロテクト機能(ドルアーガの塔が元ネタだけに『zap機能』と称します)なども紹介しています。

松村さんからの講評は、「これまでにも宝箱に関連したアイデアはあったが、活かし方が素晴らしい。いわゆる脱出ゲームなどと合わせるさらに良いのでは」と評価。さらに「むりやり開ける人プロテクトは確かに必要。そこをどう処理するかでさらに面白くなりそう」と続けました。

高子さんからは「アイデアも良いと思ったが、実際にモノが出てきたことで、凄くイメージが広がった。これは素晴らしい。演出などを詰めると、大きく可能性が広げられるアイデアの土台となります」と非常に高い評価が。

合わせて、「さらにアイデアを出すとすれば、複数人でのコミュニケーション要素が欲しい。複数人のスマートフォンで開けるといった要素が盛り込めればさらに可能性が広がります」とのアドバイスも。

4班......太鼓型デバイスとカタログIPキャラ集合のゲーム



4班は、太鼓型入力デバイス『タイコーン』とそれを使って遊ぶゲーム『DaRma』(ダルマ)を発表。

基本的なゲームルールはシンプルな「だるまさんがころんだ」ですが、太鼓型デバイスによる太鼓を叩く面白さと、「強く叩くと大きく進むが止まれない」「弱く叩くと止まりやすいが進まない」というルールによる、いい意味での入力のもどかしさがポイント。

また技術的には、今回の制御用ボード『konashi』が前提とするiOS機との通信では1対1となりますが、DaRmaは複数のタイコーンに対応できるよう、WebSocketを経由してブラウザアプリとして実装している点をアピールしました。

松村さんからは「そもそも、だるまさんがころんだを太鼓でやろうと思った経緯は?」との質問が。
対して班からは、「Day 1ではスターラスターを元にした『スターラス太鼓』だったけれど、まだアイデアの練りが足りないと思い練り直した。その段階でガジェットとして楽器が作りたいという気持ちが強かったので、そのイメージを大事にして、太鼓ありきでアイデアを膨らませました」との回答。
その思いに納得した松村さんが「そこまでの気概であれば納得です」と返す場面もありました。

高子さんからも「太鼓という切り口は良い。ワギャンメットの叫びたい、もそうですが、シンプルかつ楽しいモチベーションが元になっているのは評価できるアイデアで、またシンプルなモチベーションは強いです」と、アイデアの強さを評価するコメントがありました。

こうして、無事に全チームが動作するガジェットを交えて、発表を終えました。

最後の総括として、松村さんからは「皆さん、実際に作ってきたという実装速度は素晴らしいのですが、先ほどの位置ゲームの話など、実際に試してみた際の課題と解決策があったら素晴らしい。第三回はそうしたことを意識してほしい」。

高子さんは「どのチームも素晴らしいアイデアでした。昔ながらの遊びや楽しさを発展させる面は凄くよくできていました。広い可能性を感じます。いろいろありますが、クリエイターは面白いものを作るのが勝負。第三回の皆さんをお待ちしています」と述べ、懇親会へとシフト。無事閉会となりました。

このように、今回も第一回と同様にいろいろありつつも無事閉会。4班すべてが実装レベルに差はあれど、実動するガジェットを完成でき、さらにアイデアにそれぞれ光るものがあるという、非常にハイレベルな開発イベントとなったのが印象的です。

●参加者の一言


最後に、第一回から連続参加されている方を中心に、感想を聞いてみました。皆様2回目も進んで参加されている方なので、時間的な面などでは苦しくも楽しい、という感想が多いところです。

第3班の渡辺さん「参加して凄く楽しいです。大変だったのはやはり時間ですね。今回は前回と比べて、インターバル時間が3週間から2週間になった点もありますが、実は今朝まで大変な状態で、よく完成したというところもあります。本日も1からやり直したような状態でした。カタログIPが使える点に関しては、本当に楽しいところです。正直なところ、こうしたIPが使えるから来ているところもあります」

第1班の今井さん「大変だったのは、やはり時間的なところです。2週間ってけっこうあるように思えますが、実際にやってみるとあっという間でした。2回目の参加という点では、進行などを経験していて有利なところもありますが、実はアイデア出しなどでは1回目で聞いたアイデアをそのまま使うわけにはいかないなど、ちょっと不利なところもあります。

カタログIPに関しては、おっさんホイホイですよね(笑)。でもこんな形で使えるのは非常に楽しいです。実は第一回目で作った空気入れ型コントローラ『ShUCOCON』は影で改良を続けてますので、第三回にも参加して、改めてお披露目したいです」

第4班の斎藤さん(左)「参加して、大変ですが楽しかったです。実はハッカソンの参加は初めてなので。私はもともとデザイン系だったのですが、最近ユカイ工学の青木さんが主催されたワークショップに参加して、面白いなと思って電子工作を始めてみたのです。苦労したところはやはり時間配分ですね。最初は事情を知らなかったので、なんで2週間もあるの?と思ってしまっていたのですが」

築田さん(右)「私の場合、得意なスキルがWeb開発系だったので、途中までは腕を活かせる局面がないのでは、と不安が大きかったですね。ただし、途中でJavaScriptの話などが出てきたので、そこで救われました。難しかったのは時間ですね。他のハッカソンでも、アイデア出しの時点って、実はまだゴールが遠い感があるので、Day 1はとりあえずのアイデア固めで、方向性がまだ見えないところが多いと思います。希望を言えば、1.5日目のような感じでアイデアを固めるタイミングが欲しいです」

このように参加者からは「密度が濃く、楽しい開発イベントでした」という嬉しい意見も出るものとなりました。

(C) BANDAI NAMCO Entertainment Inc.

「カタログIPオープン化プロジェクト」とは


今回のコラボの特徴は、バンダイナムコエンターテインメントの「カタログIPオープン化プロジェクト」でオープン化対象になっているゲームタイトル17作品を利用できること。「カタログIPオープン化プロジェクト」とは「パックマン」「ギャラクシアン」「ゼビウス」「マッピー」などのカタログIP 17作品のキャラクター、音楽、ストーリー、設定などを簡単な手続きで自分の作品や製品に活用できる施策です。

従来はこうしたカタログIPを自作に使いたくても、ライセンスを受けられるのは原則的に企業のみであり、企画や事業計画を提出したうえ、利用条件の交渉を重ね、契約を締結し、成果物に監修を受けて...、と大掛かりな手続きが必要でした。しかし、この「カタログIPオープン化プロジェクト」により、対象の17タイトルについては、個人クリエーターにおいても、簡易な申し込み手続きで活用できるようになりました。

バンダイナムコスタジオ主催による今回のイベントでは特別に、この「カタログIPオープン化プロジェクト」と同じ17タイトルのIPを利用できます。

「カタログIPオープン化プロジェクト」とは、バンダイ・ナムコ統合10周年記念企画として、株式会社バンダイナムコエンターテインメントが実施している取り組みです。公認クリエイターとして認められた方は、カタログIP(同社保有のオリジナルIP)17タイトルを使った二次創作が、デジタルコンテンツの領域において可能となります。なお、作品の公開は日本国内のみとなり、日本国内に在住のクリエイターを対象としています。※このプロジェクトのエントリーにはバンダイナムコIDが必要です。