『生還者』下村 敦史 講談社

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 本屋大賞が始まってしばらくした頃、私たちも毎日本に関わり、本が大好きだと本の問屋さんである取次店の人たちが、「問屋大賞」を作ろうと企画したとかしないとか。

 それは実現しなかったものの、ついに取次店・日本出版販売株式会社(日販)が、問屋大賞ならぬ「小説太鼓判」プロジェクトを発足。有名作家でもなく、ベストセラーでもなく、メディア化作品でもない、でも「絶対に読んでほしい」1冊を社内の本好きで薦め合い、出版社と書店の協力を経て、読者に届ける試みだそうだ。

 その第一作目に選ばれたのは、ミステリー界の"ディープインパクト"とも呼ばれる(「ほんのひきだし」より)第60回江戸川乱歩賞作家・下村敦史の『生還者』(講談社)。こちらは「山岳ミステリーの傑作にして本年エンタメの大本命だ!」とさわや書店フェザン店の松本大介さんの帯が躍る、ヒマラヤ高峰を舞台とした読み出したら一気読み間違いなしのミステリ。

 さっそくフェア展開をはじめた書店を伺うと、売行きも好調で新刊時よりも売れているとか。日販では、今後も引き続き面白い作品を社内で募り、このように展開していくそうで、文芸書(小説)がなかなか売れないといわれる昨今、小説を愛する人たちがはじめた「小説太鼓判」プロジェクトに注目だ!