“毎日”や“激しく”はダメ!? ダイエットにつながる運動のコツ

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運動してやせようと思ったけれど、長続きしなくて挫折した経験はない? ダイエットしたいなら、運動は頑張り過ぎないほうがいいみたい。ダイエットにつながる運動のコツを、満尾クリニック院長の満尾正さんに聞いた。

「やせるためには、毎日運動しないといけないと思っていませんか? 運動は大切ですが、それと同じくらい大切なのが、休息時間。1日運動したら2〜3日休むくらいのペースが理想的です」(同)

これは、運動するといったん筋肉の繊維が壊れ、その後48〜72時間かけて元に戻るためだそう。「この回復期間を待たずに運動すると、筋肉がずっと傷ついたままになってしまい、筋力アップにつながりません」(同)

運動する頻度は48〜72時間おき、つまり週に2〜3回くらいがベストというわけ。でも、働きながら週に2〜3回もジムに通ったりランニングをしたりするのは大変そう…。

「息切れするほどの激しい運動をする必要はありません。生活習慣を少し変えるだけでも運動になります。例えば、エスカレーターを使わない日を決めるのも一案。職場のトイレは1つ上の階を使い、階段で往復してもいいでしょう」(同)

30分程度のウォーキングも効果的だそう。「歩く時間をまとめて30分作るのは大変でも、 “10分×3回の早歩き”なら意外と楽にできてしまうものです。出勤と帰宅時に朝晩10分ずつ歩き、昼食で少し離れた店まで歩いて行けば10分くらいになるはず。1日に早歩きする時間がトータル30分くらいになるように、少し遠回りをして帰ったり、1駅手前で降りたりして調整するといいと思います」(同)

そもそも、運動をしないとやせることはできないの?

「健康的にやせるには、運動して筋肉をつけることが必要です。特に体の中心にある深層筋(インナーマッスル)には脊椎を支えて姿勢を正しく保つ働きがあり、ここが鍛えられることで体のゆがみや悪い姿勢が正され、すっきりと引き締まった体に。運動しなければ筋力量は落ちる一方で、だんだんと体を動かすのも億劫になり、太りやすくなってしまいます」(同)

やせる体質になるコツは、“2〜3日おきに激しくない運動”を続けること。無理をしなくても継続できそうな軽い運動を、生活の中に取り入れてみよう。

満尾 正
満尾クリニック(渋谷区広尾)院長・医学博士。北海道大学医学部卒業。杏林大学で救急救命医療、ハーバード大学で外科代謝栄養研究に従事後、救急振興財団東京研修所教授を経て、2002年満尾クリニック開設。日本抗加齢医学会理事、日本キレーション普及協会代表。