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企業向けクラウド型財務・人事アプリケーションプロバイダのワークデイは10月21日に、米国ラスベガスで開催された「Workday Rising Las Vegas 2015」で発表した「Workday ヒューマン キャピタル マネジメント(HCM)」の新アプリケーション、「Workdayラーニング」に関する、説明会を開催した。

当日は、同社の代表取締役社長 ゼネラルマネージャである金翰新氏から同社のビジネスの現状について、HCM プロダクトマネジメントディレクターである宇田川博文氏から「Workdayラーニング」をふまえた2016年にリリース予定の新機能について紹介された。

○グローバル・日本、ともに好調

現在グローバルで1,000社以上が導入しているという「Workday」。この数字は「グループ会社や海外拠点含め、1社としてカウントした数字」と金氏は説明する。日本市場でのビジネスの状況については「数字だけでなく、パートナーとのエンゲージ、社員の採用、製品の整備、いずれも計画よりも早く進んでいる」(金氏)と報告した。また、先日米国で開催された同社のユーザーイベント「Workday Rising」での発表によると、Workdayの顧客満足度は98%にのぼるという。

「過去3年間、97%だった顧客満足度を98%に上げることができた。導入社数・顧客満足度、ともにグローバルで増えている状況だ」(金氏)

今後の日本市場における戦略については、「これまでファーストリテイリングや日立のような10万人規模の超大規模企業を中心に意図的にアプローチしてきたが、Workdayは従業員1,000名以上の企業から対象としている製品。今後は、数万人規模の中規模企業などに対してもアプローチしていきたい」(金氏)と語った。直近では、1万5,000人規模の製造業の企業と契約を結んだという。

○「タレント マネジメント」ではなく、「ピープル イネーブルメント」

9月28日〜10月1日に米国ラスベガスで開催された「Workday Rising Las Vegas 2015」。このイベントの特長について宇田川氏は2点挙げた。

1点目は、まだ確定していない半年〜1年先の製品リリース情報について告知すること。あらかじめ予告をすることによって、製品リリースまでにユーザーに準備をしてもらうことが目的だという。2点目は、ユーザー同士でディスカッションが行われることだ。

「ユーザー企業がWorkdayの活用事例について紹介し、その内容に対して、他のユーザーが自社での活用方法を提示したり、相談したりするなど、ホットなディスカッションが行われる。ユーザーがすぐに役立つ情報を生の声で集めることができる場となっている。これが当社が重視している"Powe of 1"のコミュニティと言える」(宇田川氏)

Workdayは、同一プラットフォーム、同一バージョンで、すべてのユーザーが共通のUI、共通の分析ツール、共通のセキュリティモデルで、財務・人事システムを利用できる点が特長となっている。9月にバージョン25がリリースされているが、2016年には3月と9月の2回リリースが予定されている。

リリース予定となっている新機能の中から、今回は「エンゲージメントとカルチャー」に関するものを中心に、宇田川氏は説明した。同氏によると、87%の企業がこの「エンゲージメントとカルチャー」を重要視しているという。

会社外の情報に関してはインターネットなどを通じて多くの情報を取得できるのに対し、自分が勤めている企業の情報については、仕事のチャンスがあるのかどうかわからず、チャンスがないと感じた社員は転職してしまっている状況だ。

「社内にチャンスがあるかどうか知らずにやめるのは従業員にとっては不幸、企業にとっては損失。これからは、会社の中にあるチャンスについて透明に従業員に伝えていく必要がある」(宇田川氏)

そこで、同社が掲げているキーワードが「ピープル イネーブルメント」だ。これは、従来の「タレント マネジメント」のように、限られた従業員に対するアプローチではなく、すべての従業員に対してエンゲージメントとエンパワーメントを高め、従業員をより有能に成長させようという考え方だ。

この「ピープル イネーブルメント」のポイントとして、「エンゲージメント」「エンパワーメント」「適材適所」「能力開発」の4つのポイントが挙げられた。そして、この4つのポイントに対して、同社は「フィードバックとアドバイス」「アンケート」「キャリアインサイトと透明性」「強みの開発」「コラボレーション」「コネクション」の6つの機能を拡張するとしている。

次回リリースするバージョン26では、「オポチュニティ グラフ」という機能が搭載される予定となっている。この機能では、社員の昇進情報に関して、どこが評価され、今後何を期待されているのかといった情報を含めて、開示されるようになるという。これにより、従業員は人事情報から会社の方向性などを知ることができ、エンゲージメントを高めることにつながるとしている。また、自身の現在のポジションから、どういったキャリアへ発展していく可能性があるのかといった情報も、過去の他の従業員の傾向から複数の方向性がグラフ表示される機能も用意されている。これにより、従業員は自身の可能性を知ることができるという。

バージョン27から実装される予定の「Workdayラーニング」は「ピープル イネーブルメント」における「能力開発」をサポートする機能となる。「これまで、eラーニングというと従業員のコンプライアンス管理の側面が強く、能力開発という観点では活用されてこなかった」と宇田川氏は指摘する。Workdayラーニングでは、従業員のキャリアやステージに合わせた最適な内容をレコメンドするeラーニングだという。

「Workdayラーニングは、コンプライアンスに関する内容だけでなく、リーダーチェックなど、従業員に必要なものを自動的にレコメンドする。また、自分で学習コンテンツをつくることもできるため、自身の学習と同時に、他の人の先生にもなる。企業は、従業員がどういった学習をして、その結果どうなったのかということを分析することで、ワークフォースをつくりあげることができる」(宇田川氏)

(石原由起)