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Teradataユーザグループ主催の年次カンファレンス「TERADATA 2015 PARTNERS CONFERENCE & EXPO(以下、PARTNERS)」が、2015年10月18日〜10月22日(現地時間)、米国カリフォルニア州アナハイムの「Anaheim Convention Center & Arena」にて開催されている。

同カンファレンスでは昨年同様、初日となる18日から数多くのユーザーセッションが行われており、日本からも、みずほ銀行、りそな銀行、楽天トラベルといった企業が参加している。今年のテーマは、ビッグデータ活用の壁を突破していこうという意味が込められた「BREAKING BIG」。19日には基調講演が行われ、世界各国から集まっている4000人強の参加者がTeradataの新製品についての発表に耳を傾けた。

米テラデータ・コーポレーション(テラデータ) CEO マイク・コーラー氏は基調講演冒頭で、「PARTNERSは今年で30周年となるが、カンファレンスの目的ははじめから一切変わってない。それは、どのようにしてデータから価値を得ていくか考えることだ」と同カンファレンスの趣旨を説明した後、同社の新たな3名のリーダーたちを紹介した。

「ここ数年で、すべての会社にとってデータは”資産”であるとユーザーに理解してもらえたことで、BIツールや、革新的なテクノロジーが登場してきた。データが技術を変化させてきたといえる」と述べたのは、グローバル・データ分析部門担当の共同社長となったハーマン・ウィマー氏だ。同氏は、「2025年までに、IoTは世界市場の11%を占めるようになる」と、IoTの波が押し寄せてきていることを説明し、例としてタクシー配車アプリの「Uber」をあげた。ドライバーの写真や料金の表示、クレジットカードの利用や予約の自動化といったことが可能で、「タクシー業界、自動車業界を変える可能性がある。消費者の期待がUberを進化させている」(ウィマー氏)

さらに、ウィマー氏は「IoTでは、データからどのような価値が得られるかということが重要だが、現状で分析できているのはすべてのデータのうち、わずか1%。今後はただのIoTではなく、”Analytics of Everything”を実施していく必要がある」とIoTにおけるデータ分析の重要性を強調。2020年までに500億のデバイスがネットワークに繋がるとされ、急速に市場が伸びてきているIoT分野だが、後に記述するとおり、テラデータとしても今後同分野に注力していく姿勢がうかがえる。

続いて、ラボ プレジデントのオリバー・ラッツェンバーガー氏が登壇。ウィマー氏との対談を進めていく流れのなかで、Teradataの新製品を発表した。

ラッツェンバーガー氏はまず、10月7日に発表されたAWS上でのデータウェアハウス提供を行うサービス「Teradata Database on AWS」について触れた。Teradata Database on AWSの最初のバージョンは、Amazon Elastic Compute Cloud(EC2)インスタンス上で、AWSがサポートされている国・地域において、AWS Marketplaceより2016年第1四半期より提供される予定となっている。同サービスについてラッツェンバーガー氏は「テラデータとして、クラウドに対応していくことは重要だ」と説明している。

次に、IoTを意識したサービス「Teradata Listener」および「Teradata Aster Analytics on Hadoop 」が発表された。Teradata Listenerは、IoTをはじめソーシャルメディアやWebのアクティビティといったデータをリアルタイムで分析可能な”データの声を聞く”ためのソフト。Teradata AsterやHadoop、Teradata Database、そのほかのプラットフォームで利用することができる。また、Teradata Aster Analytics on Hadoop はその名のとおり、AsterをHadoop上で利用できるようになったもの。「これでアナリティクスをスケールすることができるようになる」(ラッツェンバーガー氏)

ラッツェンバーガー氏はそのほかに新たなDWHアプライアンス「Platforms 6800」 「Platforms 1800」などの発表も行い、「”Analytics of everything”に重要なのは、シンプルであること」としたうえで、複雑化するデータ分析にエコシステムを対応させていく方針を示した。

もうひとりの共同社長 マーケティング・アプリケーション部門担当のボブ・フェア氏は、マーケティング分野での競争が激化してきている現状を、まるで「泥沼」であると表現。この「泥沼」から抜け出すためには、ニーズや行動に合わせ、個人として顧客を理解する「インディビジュアル・マーケティング」が重要になってきているとしたうえで、Teradata Database、AsterおよびHadoopという3つの並列処理プラットフォームを統合した「Teradata Unified Data Architecture(Teradata UDA)」において、インディビジュアル・マーケティングのために必要なマーケティングリソースマネジメントやオムニチャネルマーケティングなどの機能強化を行ったことを発表した。

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以上のように、基調講演では多くの発表が行われた。DWHの老舗ベンダーというイメージの強いテラデータだが、「BREAKING BIG」という今年のテーマに沿うように、これまでのイメージを払拭しビッグデータ分析の新たな時代を切り開いていけるような戦略を打ち出してきたという印象だ。

なお、同カンファレンスでは、金融、流通、製造、通信、運輸など各業界のTeradataユーザー企業による事例紹介セッションが多数行われている。各セッションの内容などについては、後日あらためてお伝えする予定。

(周藤瞳美)