登場人物全員ウザイ…遊川和彦のイライラ脚本が帰ってきた「偽装の夫婦」2話

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ゲイ、レズ問題で突き進むのかと思いきや……


学生時代に突然、彼氏に逃げられて人間嫌いとなった主人公・嘉門ヒロ(天海祐希)。その元カレ・陽村超治(沢村一樹)と25年振りに再開したと思ったら、実はゲイだったとカミングアウトされた上、病気で余命少ない母親を安心させるために偽装結婚して欲しいと頼まれた! さらに、元旦那のDVのせいでレズビアンと化した水森しおり(内田有紀)からも告白されちゃって……。


初回からいきなり、強烈なキャラクターたちがトップギアで濃いストーリーを繰り広げていたドラマ『偽装の夫婦』(日本テレビ系・水曜22:00〜)だが、第2話ではその強烈なキャラクターたちのウザさが全開に。

余命3ヵ月というわりにはやたらと元気で、空気を読まずにグイグイ結婚話を進めていく超治の母(富司純子)。

「ウチの旦那は東大卒で年収2000万円」など、分かりやす〜く「結婚はいい(私は幸せ)」アピールを繰り返すヒロの従兄弟(坂井真紀)。

引きこもりの売れないマジシャンかと思いきや、今回は魔法(!?)を使い出した従兄弟(佐藤二朗)。

さらに超治にひとめぼれされた宅配業者のサワヤカ好青年(工藤阿須加)は、サワヤカさをこじらせた結果「世界を救いたいんです! 正義の味方になりたいんです! 世界の平和のために!」なんていい出すし……。

初回で登場したゲイ・レズ問題を中心に話が進んでいくのかと思いきや、実はそれ意外の人たちの方がキッツいキャラクターで、そのキッツい人たちにあれこれと振り回された結果、なし崩し的に偽装結婚することを受け入れてしまう……というのが第2話だった。

『偽装の夫婦』は『純と愛』パターンか!?


脚本・遊川和彦の作品でいうと、メチャクチャ変人な主人公のエキセントリックな行動で周囲にいる普通の人たちが振り回される……というパターンなのが『女王の教室』『家政婦のミタ』『○○妻』

一方、今回の『偽装の夫婦』のように、まあまあ変人なカップルが、周囲のさらに変な人たちに振り回されて厄介ごとに巻き込まれていく……というパターンで思い出すのがNHK連続テレビ小説『純と愛』だ!

主人公・純ががんばれどがんばれど、主人公を取り巻く人たちのクレイジーな行動で台無しにされるという繰り返しで、『純と愛』が放送されていた時は毎朝イライラさせられていたけど、ちょっとその感じを思い出してしまいましたよ。

まあ、このくらいのイライラ感があってこその遊川脚本というべきか!?

で、今後の展開は?


ヒロと超治がようやく偽装結婚生活をスタートさせそうな流れにはなっているものの、このままコメディ路線で突き進むのか、それともいきなり暗くて重〜い話になってしまうのか、まだまだ今後の展開はまったく予想がつかない『偽装の夫婦』だが、公式サイトの遊川和彦インタビューを読んでみたら、衝撃的な発言が。

「ディズニーのような家族が一緒に楽しめるようなものを作ろうと思ったんですよ、信じられないでしょうけど(笑)」

ええーっ、ディズニー!?

確かに『女王の教室』や『家政婦のミタ』『○○妻』あたりと比べれば明るいノリではあるものの、それでもゲイやらレズやらDVやらと結構重いテーマを扱ってるし、全然ディズニーじゃないでしょ!? 親と一緒に見ていたら絶対に気まずい!(特に40歳近くなっても結婚しないせいで親からゲイ疑惑をかけられている独身男にとっては!)

ちなみにゲイ・レズ問題に関しても、別のインタビューによると「人間の個性を認める、ということがテーマなので、ジェンダーの問題は深く掘り下げるつもりはありません」とのこと。

超治のキャラクターがゲイというよりは単なるオネエだったり、ヒロに告白したしおりも「元旦那から受けたDVのせいでレズビアンに」という、いかにもドラマでありがちなステレオタイプなレズビアン像だったりと、デリケートな問題のわりには扱いが軽いなとは思っていたけど、そんなに深く掘り下げるつもりはないのか(といいつつ、超治が園長代理を務めている幼稚園のクラス名が「百合組」と「薔薇組」というのは完全に狙ってるでしょ!?)。

氷付けになったヒロを、超治が少しづつ溶かしていくというタイトルバックから予想するに、今後は自分以外の人間を拒絶しているヒロが、超治との偽装結婚生活を通して、ゲイ・レズに限らず、様々な「個性」を持った人たちを受け入れていく……みたいな話になっていくのかなと。

「個性」を受け入れるといいつつ、「世の中には色んなウザイ人がいるけど、みんな個性だから許容して生きていきましょうね」的な結論じゃないといいけど。だって、今のところ出てきている登場人物の個性って「どういう風にウザイか」という個性ばっかりなんだもん。

とりあえず「どいつもこいつもウゼーッ!」と身もだえしながら今後の展開を見守っていきたい!
(北村ヂン・イラストも)