中邑真輔に聞く「プ女子」論争……プロレスラーに萌えるのってアリ?【中邑真輔インタビュー】
 プロレス好きの女性を総称して、プロレス女子、略して「プ女子」という。この言葉を最初に使ったのは、『プ女子百景』の著者、広く。さん。プロレスオタクを指す「プヲタ」から派生してプ女子、という意味だったという。

 対してメディアが報じる“プ女子”像は、イケメンレスラーにキャーキャー黄色い歓声をあげ、レスラーとハグをして喜ぶ女性たち。しかし実際には、プロレス会場でそういった女性を目にすることはごく稀で、男性ファンと遜色なく、プロレスのなんたるかに胸を熱くするような人が多い。必然的に女性ファンからは、「プ女子と呼ばれたくない」という反発の声があがる。

 プ女子の定義は、その言葉が浸透したいまも曖昧なままだ。プ女子論争はどこへ向かうのか。翻弄されるプ女子の歩むべき道とは? 今年8月、『もえプロ※スペシャル 中邑真輔』(PARCO出版)を出版した新日本プロレスの中邑真輔選手に見解を伺った。(※=ハートマークが入ります)

――プロレス女子について、「人生を謳歌していて、いいと思う」と書かれています。

中邑真輔(以下、中邑):いいと思いますよ。趣味に没頭するということだし、しかも行動が伴うこともある。会場に行ったり、ふだん行かない場所に行ったり。感動を求めるとかね。まさに人生を謳歌してるってことじゃないですか。

――キャーキャー言われるのは、お嫌いなイメージでした。

中邑:僕ら選手からしたら、お客さんであることに間違いないですから。選手は試合を勝敗の為だけにしているわけではなく、闘いを魅せ、自分自身を魅せるためにもやっているので、嫌いもなにもありませんよ。『もえプロ』にしたって、裸にエプロンだったらあれですけど、俺はそういうのはやってないですから(笑)。

――「プ女子はミーハーなにわかファン」というマイナスイメージもあり、「○○女子で括られたくない」という人も多いです。

中邑:プ女子と言われて、「わたしのことかしら?」と思います? 悪い気になってない女性だっているかもしれない。一括りにはできないし、悪いイメージかどうかなんて自分がどう捉えるか次第でしょう。ただ、メディアが取り上げることで入り口は広がった、プロレスというジャンルを選択できるようになった、とは思います。

中邑:プロレスが趣味の一部だとして、プ女子と呼ばれるのがイヤだからプロレスもイヤ、ということでもないですよね。プ女子と呼ばれることで被害があるわけでもないし。ミーハーだと思われたとしても、最初はみんなミーハーじゃないですか。映画だってなんだって。

――ファンとしてはミーハーの域を超えたい心理もあるのですが……。『もえプロ』著者の清野アナウンサーが「試合を組み立てる上手さを理解できるようになれば、立派なプロレス通」と書かれていますが、試合の組み立て方を意識して見たほうがよいのでしょうか?

中邑:選手としては、試合の組み立て方とか、試合をどう運ぶかっていうある種、傾向というか法則的なものはありますよ。対戦相手や自分のコンディションによって変わったり、場所によっても変わったりします。でも見る側はそれを気にしてもしなくてもいい、楽しめれば。プロレスファンと呼ばれる人で何年見ていようが、どれだけ知識があろうが、結局、好みのバイアスがかかるので。

――好みのバイアスというと?

中邑:たとえば中邑真輔が嫌いだったら、どんなにいい試合をしても、ちょっとね、となっちゃう場合がある、逆も然り。人間ですから。あとは、ライブかそうじゃないかというのもあるし。なので、見る側は自分の好きなように見ればいいと思います。

――プロレスの知識や理解を深めるにはどうしたらよいでしょうか?