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日本のテレビ界は、空前の"衝撃映像"ブーム。その一方で、21日からドキュメンタリーチャンネル「ディスカバリーチャンネル」で放送される新シリーズ『ファスト&ラウド 衝撃動画DX』(毎週水曜22:00〜)は、それらとは一味違った要素を含んでいる。

今年9月末から10月にかけてのわずか2週間のゴールデンタイムで12本もの衝撃映像番組が放送されたことが、今月12日の『ニュースなハローワーク』(テレビ東京系)で紹介された。今ではすっかりおなじみとなった衝撃映像番組。『ニュースなハローワーク』によると、増加の背景にあるのはカメラ付き携帯電話の普及によって誰でも簡単に動画を撮れるようになったため。そして何よりも「高視聴率が獲得できる」という点で、手堅い企画として各局に重宝されるようになったようだ。

世界中含めて、その元祖はTBS系『カトちゃんケンちゃんごきげんテレビ』(1986年〜92年)の「おもしろビデオコーナー」と言われ、そこから約30年の時を経て衝撃映像は「ほのぼの系」「おバカ系」「ハプニング系」「事件・事故系」の4つに分類。それらに共通するのは「人が死なないこと」で、不謹慎とされる表現なども当然避けられている。

『ファスト&ラウド 衝撃動画DX』は事故やクラッシュ、ハプニング、スタントの失敗など乗り物に関する衝撃映像を紹介するというもの。ここまでは普通だが、アメリカ人のリチャードとアーロンらホスト役の独特の視点と毒舌が、日本の衝撃映像番組とは違った楽しみ方を提供している。彼らは視聴者と同じようにソファでくつろぎながら、目の前の映像に好き勝手なことをただただ言い続けるのだ。

例えば、モトクロスのオーストラリア選手権に出場した女子選手が、地上20メートルの高さから着地に失敗したシーンでは「ほらきた!」「ずいぶん飛んだな!」と盛り上がり、救急隊員が駆けつける緊迫した雰囲気にも「動かない」「お昼寝中だ」「美人だな」といった調子。その後、無事に復帰したことを知ってその健闘を称えながらも、「色変えたな」とファッションやバイクのチェックも怠らない。

オハイオ州の監視カメラが捉えたのは、閉店後のアダルトショップに車が突っ込む瞬間。2人は「ハハハハッ!」「エッチの中心地だ!」と手をたたいて喜び、300ドルの"大人のオモチャ"を奪って今度は正面玄関を突き破って逃走する男に「信じられん!」「すげえな!」「喜び勇んで帰ってる」と興奮。ところが、車のナンバーを特定されて男がすぐに捕まったことが告げられると「バカだな!」と爆笑しつつ、「たった300ドルのためになかなかやるね」と感心する。

同番組のもう1つの魅力は、そうした"おふざけ"がありながらも、衝撃映像の当事者をスタジオに招いて話を聞くなど真面目な一面もあること。23の世界記録を持つ熟練スタントドライバー・スパンキーの失敗映像が流れると、「これはやばい」「つらくて見てられない」と目を覆いつつ、救い出されたスパンキーがピースサインで無事をアピールすると「あれはお漏らしした合図だ」とまた余計な一言。スパンキーがマイクを手に立ち上がる感動的な場面では「ジャケット気にしてる」「髪型が崩れていない」と指摘しながら、唐突に「実はスパンキーが来てる」とスタジオに本人を招いてトークを繰り広げる。

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