シリア戦ではPKで先制点を挙げた本田だが……(撮影:浦正弘/フォート・キシモト)

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イラン戦が終わり、日本代表のメンバーはそれぞれのクラブに戻って試合を戦うことになります。その中で一番心配なのは本田圭佑です。

本田は今後ACミランで試合に出られるでしょうか。17日のトリノ戦ではわずか数分間の出場でした。僕はこのまま干されてしまうのではないかと心配しています。クラブの問題点を公言してしまった以上、監督やチームメイトとぎくしゃくするのは避けられそうにありません。

本田は、クラブをいい方向に導きたかったのでしょう。ACミランは本田が来る前からよくない状態だとはみんなわかっていると思います。今後どうなっていくか方針もよく見えません。

どこに問題があるのか、本田は真面目に考えて口にしていました。あえて波風を起こすことで改革を狙ったと感じます。

ですが僕は本田が3つの間違いをしましたと考えています。

1つ目はメディアを使って公表したこと。ミランの10番という注目される立場の選手が言うと影響力は大きいのです。「クラブと直接話し合え」とクラブ関係者は思ったに違いないでしょう。

2つ目は、ミランのファンから納得してもらえるほど、本田が「ミランの10番」という仕事をまだやっていないことです。もし、ミランには不可欠な選手という評価をされていたら、問題点を公言しても干されることはないでしょうが、今の状態だと苦しいのではないでしょうか。

3つ目は、本田はマリオ・バロテッリとは違うと言うことです。バロテッリはこれまでにいろいろな問題を起こしています。ですが一度ミランを出ても、またミランに復帰できました。

僕は復帰できたのはバロテッリがイタリア人だからだと思っています。自分のクラブに「文句をつけた」と思われた外国人が、もう一度同じクラブに戻れる可能性はあるでしょうか。そういう部分も考えて発言するべきだったのではないかと思います。

批判を公に繰り広げた以上、本田の移籍は非常に現実的だと思います。ですが、移籍のウインドウが開くまでの間、本田が単にベンチを温めるだけだとしたら……。

本田本人だけの問題に限らず、日本代表でのパフォーマンスにも影響を与えそうです。どうか本田がミランで試合に出られますように。今僕は切に願っています。