厳選!2歳馬情報局(2015年版)
■第21回:ハートレー

 10月、11月の2カ月間にわたって行なわれる、秋の東京開催。東京競馬場の広々としたコースは、馬にとっても走りやすく、初めて競馬をする2歳馬のデビュー戦に適しているため、期待の若駒たちがここを初陣の舞台に選ぶことが多い。

 そして今秋も、注目の良血馬や素質馬がこぞって東京開催で初陣を飾り、今後もそうした馬たちが続々とデビューを控えている。その中に注目の一頭がいる。11月14日の2歳新馬(東京・芝2000m)を予定している、ハートレー(牡2歳/父ディープインパクト)である。

 母は、アメリカで現役生活を送ったウィキッドリーパーフェクト。現役としてのキャリアは、2歳時(2010年)のわずか4戦のみだが、その4戦で3勝2着1回という輝かしい成績を残している。3つの白星の中には、GIとGIIIのタイトルも含まれており、アメリカのトップ牝馬と言える。

 その母に、日本の種牡馬リーディングトップのディープインパクトを配合して生まれたのが、ハートレー。誰もが認める良血馬とあって、早くから話題に挙がってきた逸材だ。

 同馬が育成期間を過ごしたのは、ノーザンファーム空港牧場(北海道)。春の時点で担当の高見優也氏は、それまでの成長をこう振り返っていた。

「他の2歳馬と比べても、順調に育成メニューをこなしているほうです。飼い葉(馬の飼料)の食いもよく、体も増えてきていますね。大型のディープインパクト産駒という印象です」

 育成を行なっていくうえで、「順調」という言葉ほど心強いものはない。順調に進められるということは、それだけ馬自身に体力が備わっていると言えるからだ。

 そして高見氏は、ハートレーの走りについても、高い評価を与えていた。

「ディープインパクトの産駒にしては、少し硬さがある印象ですが、動かせばきっちり動くんですよね。走りには安定感がありますし、これから硬さが取れれば、さらによくなると思います」

 先述のとおり、母のウィキッドリーパーフェクトは、2歳の早いうちに能力を示した。となれば、その息子もデビュー戦からいきなりその才能を見せつけてもおかしくない。

 注目の2歳馬が毎週のようにデビューする秋シーズン。そこで、ハートレーがひと際輝く走りを見せられるのか、必見である。

河合力●文 text by Kawai Chikara