一進一退の攻防となった広島と川崎の一戦は、後半ロスタイムに勝ち越し弾を奪った広島に軍配が上がった。写真:佐藤 明( サッカーダイジェスト写真部)

写真拡大

 歴代2位の佐藤vs歴代3位の大久保。「J1通算最多得点争い」で激しく火花を散らす両ストライカーが相見えた一戦は、川崎がピッチを広く使いながらポゼッションを高めてチャンスを窺う、比較的静かな立ち上がりを見せる。

【J1 PHOTOハイライト】2ステージ・14節
 
 試合が動き始めたのは15分。広島はセットプレーから佐藤が頭で合わせるも枠を外れ、その3分後にこぼれ球を拾った柴粼が仕掛けたカウンターもシュートは惜しくもサイドネット。一方の川崎も負けじと、21分に大久保が右サイドに展開して小林のジャンピングヘッドを引き出すが、相手GKのファインセーブに遭い、お互いにゴールを割れない。
 
 川崎が徐々に攻勢を強め、セカンドボールを拾いながら連続攻撃で広島を押し込む時間帯が続き、35分には大久保がGKと1対1を迎えるが仕留め切れず。その後は中盤、最終ラインで激しい肉弾戦が繰り広げられ、目まぐるしく攻守が入れ替わる展開となり、そのままスコアレスドローで前半を折り返す。
 
 ホームのEスタに歓声が響いたのは50分。セットプレーのこぼれ球に右足を振り抜いた柴粼のシュートは、綺麗な弧を描いて川崎ゴールに吸い込まれ、広島がついに先制点を奪う。追い付こうとする川崎が前がかりになったことでスペースが生まれ、試合は一気にテンポアップ。インターセプトからのショートカウンターの応酬が続く。65分にミキッチに代えて守備力の高い佐々木を投入し、カウンター色を強める戦術を選択した広島だが、川崎の猛攻に耐え切れず、83分に大久保のJ1通算155点目が生まれて試合は振り出しに。
 
 このままドローで終わるかと思われたなか、90+3分、途中出場の広島・山岸がこぼれ球に左足を振り抜き、劇的な決勝弾! 死闘を制した広島はステージ首位の座を守り、また年間勝点を65に伸ばし、今節、敗れた浦和を得失点差で抜き、首位に立った。

取材・文:小田智史(サッカーダイジェスト編集部)