イッセー尾形、『先生と迷い猫』で猫好きに。「ドロップちゃんは昔の女優さんみたい」
 とある商店街で起きた、地域猫失踪事件を綴ったノンフィクションをヒントにした『先生と迷い猫』が公開され、評価を集めています。主演はイッセー尾形さんで、登場する猫ミイは、『あまちゃん』や『ヨルタモリ』に出ていた三毛猫ドロップちゃん。猫と共演したのは初めてという尾形さんに、作品の魅力や共演者の染谷将太さんの印象などを聞きました。

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あらすじ
 偏屈者として有名な元校長の森衣(イッセー)は、妻が亡くなり、ますます頑固に。妻がかわいがっていた野良猫ミイが毎日訪ねてくるも、彼にはそれが疎ましくて仕方ない。しかし、あるときからミイの姿が見えなくなる。気になって捜索を始めた先生は、それぞれにミイを可愛がっていた町の人々と触れ合っていく。
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⇒【YouTube】10/10(土)公開『先生と迷い猫』本予告 http://youtube.be/dJDe8Il0DEs

◆深川栄洋監督はハートが動いた瞬間を見逃さない

――かわいい猫が登場はしますが、人間ドラマとして素晴らしい作品です。

イッセー:うれしいですね。猫を媒介として小さな町の人たちが出会っていく物語。とても新鮮で手垢のついていない作品だなと感じましたね。

⇒【写真】はコチラ http://joshi-spa.jp/?attachment_id=372670

――深川監督はまだ39歳ですが、人間ドラマを描くことに定評があります。イッセーさんは『60歳のラブレター』(09)でもご一緒されています。深川監督の演出はやはり細やかですか?

イッセー:そうですね。全編にわたって。最初のシーンが染谷(将太)くんとのシーンだったんです。彼の演じる市役所職員が、先生が撮りためてきた写真の整理にやってくる。そのときの染谷くんの演技が衝撃的によかったんですよ。「じいさん、忙しいのに、俺は本当に迷惑してるんだよ」って感じでね。で、僕は軽く傷ついた(笑)。

その辺の、ハートが動いた瞬間を、深川監督は見逃さないんです。そして、2、3回テイクを重ねることで、僕が受けた印象をもっと分厚くしていく。しかもそうした感情が生まれるのは偶然ではなくて、監督はきちんと計算して準備してるんです。ひょうひょうとしているようでいて、全編にわたってそうした演出をされる方です。

◆体を動かすことの延長線上に役者があった

――染谷さんのお話が出ました。共演された感想を教えてください。

イッセー:ず〜っと長生きしてほしいと思いました(笑)。染谷くんは自主製作などもしているそうですが、そういうモノづくりのスタンスを続けていって、大きな創作者になってほしい。彼とは年がとても離れていて、普段、僕はそうした人と仲良くなることってあまりないんですけど、染谷くんとは仲良くなりましたよ。

――猫との共演はいかがでしたか?

イッセー:初めてだったんです。猫がらみの作品というのが。共演シーンは少なかったんですけど、ドロップちゃんは落ち着いていて、昔の女優さんみたいなんです。楽しかったですよ。それから僕はミイを探しているシーンが多かったので、ここにいるといいななんて考えながら、自問自答する時間をもらえたのもおもしろかったです。これまでどちらかというと犬派でしたが、ドロップちゃんとは、うんと親しくなりましたよ(笑)。

――本作の先生は写真やロシア語を趣味として続けていますが、イッセーさんが続けられていることはありますか?

イッセー:体を動かすのが好きですね。いまはピラティスをやっています。家では腹筋なんかをしていますし、学生のころはハンドボールやサッカーをしていました。でも勝ち負けにはあまりこだわりがなくて、体を動かすこと自体が好きなんです。パフォーマンスというか、体で表現することが楽しくて、その延長線上に役者があったような気がします。

――劇中で、染谷さん演じる青年に「仕事は好きか」と尋ねるシーンがあります。イッセーさんもやはり役者の仕事がお好きですか?

イッセー:好きも嫌いもないです。これしかない。自分の一部というか、全部ですね。

――最後にメッセージをいただけますか。

イッセー:とても個性豊かなキャストの面々が出演していますので、それぞれの人を通した映画として観ることができますし、十人十色とよく言いますが、観る人にとってもそれぞれが違う映画として受け止められる作品だと思います。思いっきり、あなただけの、ほかの人とは違う映画にしてほしいですね。

<PHOTO、TEXT/望月ふみ>

『先生と迷い猫』 絶賛公開中!
配給:クロックワークス
(C) 2015「先生と迷い猫」製作委員会
『先生と迷い猫』オフィシャルサイト http://www.sensei-neko.com/