人恋しく憂いがちな秋に人を慰めてくれる名曲とは

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 天高く馬肥ゆる秋の到来です。実りの秋、食欲の秋、芸術の秋ともいいます。

 日本人に限ったことではないのですが、秋は何故か人をメランコリックにさせます。哀愁の季節です。人恋しく、憂いを含んでいます。そんな時に心を鎮め、慰めるのが音楽のチカラです。

 実は、日本は米国に次ぐ世界第2位の音楽マーケットです。故に、毎月、夥しい数の新譜が発表されます。瞬く間に忘れ去られるものも未来の古典もあるでしょう。時代の風雪を超えてた名曲・名盤こそ秋に相応しいのです。棚の隅に眠っているCDをもう一度味わってみるのも一興です。

 時代もジャンルも国境も超える厳選の5枚です。

映画から飛び出した
架空の無国籍バンドの名曲

◆YEN TOWN BAND“Swallowtail Butterfly〜あいのうた〜”

 岩井俊二監督の映画「スワロウテイル」を憶えていますか?

 1996年9月公開ですから、19年も前の映画です。劇中に登場する無国籍バンドYEN TOWN BANDが、強烈な印象を残しました。です。リードヴォーカルはとらえどころのない不思議な女の子グリコ。胸に蝶のタトゥーを入れてました。Charaが好演しています。映画の中の架空のバンドでしたが、アルバムも発表し、シングル“Swallowtail Butterfly〜あいのうた〜”は、当時約90万枚の大ヒットとなりました。

 切なさこの上ない曲です。その核心は、Charaの歌です。シャイな少女が知ってる限りの言葉を駆使して語りかける無垢な必死さで伝えようとします。監督の岩井俊二も参画した歌詞が胸に染みます。同時に、言葉にならない思いが旋律から浮かびあがります。作曲・編曲は音楽プロデューサーの小林武史です。流石!

 今聴いても何も古くありません。シンプルなバンド編成が生むサウンドには現代ポップが切り開いた普遍性が存在しています。生ギターとポルタメントの効いたシンセサイザーが織り成すちょっと切ないサウンドが秋に相応しいです。

◆ピアソラ&ヨーヨー・マ“リベルタンゴ”

 南米には、15世紀の大陸の発見以来、欧州列強による植民地支配とその克服の歴史が刻まれています。その緊張が南米の音楽に深い陰影を与えています。

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