Doctors Me(ドクターズミー)- 【DNA Diet and Lifestyle】vol.5: 食事と心の病

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ジャンク・フードとうつ病の関係

最近は若い人のうつが少々話題になっています。実は「うつ病」はとても身近な病気で、国民の15人に1人が「うつ病」と診断されています。[※1]
特に女性は、女性ホルモンの増減、妊娠、出産など女性に特有の因子や、社会的立場などで男女差が起きると考えられ、男性の約2倍うつ病になりやすいと言われています。

さて、このうつ病もジャンク・フードとの関連が指摘されています。
フィンランドの研究ですが、糖分の多い清涼飲料、デザート、ポテトチップス類、加工肉などを多量に摂取している中高年男性はうつ病の発症が増える傾向にあったのです。[※2]

摂食障害(過食症や拒食症)とうつ病の合併も良くありますが、食事は体の健康だけでなく、心の健康とも深く関係しています。そんな大げさなことではなく、『心と食欲』って、密接な関係があることは皆さんも経験済みでは?
イライラすると食べたくなる、という経験をしたことがある人は多いことでしょう。

かくいう私も過去に慣れない子育てや海外生活中、主人と喧嘩するとやたらと食べたくなり、欲望のまま食べ太った者です(苦笑)。

悪循環から外れよう

精神的ストレスではステロイドというホルモンが増えますが、ステロイドには食欲亢進作用があります。他の病気でステロイドを投与した患者さん達の話では(文献によるものではありませんが)特にラーメンやポテトチップスのようなジャンク・フードが食べたくなる人が多いようです。

つまり、
ストレスでステロイドが増える
→ ジャンク・フードが食べたくなる
→ うつ病の危険が増える
という悪循環なのです。

この悪循環、もとから断つ方が無難です。つまり、ストレスを減らすと共に、食事からジャンク・フードを追放するわけです。実際、うつ病の治療に食事療法も導入されつつあります。

ちなみに犯罪者にジャンク・フードを食べる人が多いことは有名で、アメリカの刑務所では、落ち着きを取り戻し、更正しやすいと言うことで食事療法が導入されているところもあります。

なんと言っても、予防が一番。あるいは軽いうちの治療が簡単。心から元気であるためにもジャンク・フードから離れてみてはいかがでしょう?

〜医師:松本 明子〜

脚注

[※1] 厚生労働省地域におけるうつ対策検討会報告書
[※2] Ruusunen, Anu. Diet and depression. Publications of the University of Eastern Finland. Dissertations in Health Sciences 2013; no 185.