Doctors Me(ドクターズミー)- 【Dr.野菜ソムリエのコラム】vol.3: からだも心もリラックス 〜春の訪れを告げる蕾菜〜

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食べられる日もあと少し…蕾菜(つぼみな)はどれ?

今回は、1月中旬から3月までしか出回らない蕾菜(つぼみな)という野菜をご紹介します。
さて、蕾菜はAからDのうちどれでしょう?

正解は…

正解:A

4つともアブラナ科の野菜ですが、
Bはキャベツの仲間のコールラビ、
Cはカリフラワーの仲間のカリフローレ、
Dは芽キャベツです。

最近は、蕾菜も野菜売場で見かける機会が増えてきました。

蕾菜は、2007年から市場で販売され始めた新顔野菜で、栽培できるのは福岡県に限られています。からし菜の一種である4-5kgもある大きな野菜から出る、“わき芽”(写真A)を食べます。

からだも心もリラックス!?GABA(ギャバ)効果!

蕾菜にはGABA(ギャバ)が多く含まれています。
※野菜・果物においては一部のナス(松山長ナス・泉州絹皮水ナス)に次ぐGABA含有量[※1]。

GABAとは「γ(ガンマ)-アミノ酪酸」のことで、哺乳類の脳にも存在し、神経伝達物質として重要なはたらきを担っています。

このGABAは、
・血圧を下げる効果
・不安や緊張を和らげる効果
があることで知られています。

GABA30mg(蕾菜5-6個分)を摂取すると、摂取後20〜40分間にわたって、交感神経のはたらきを弱める作用が発揮されます[※2]。交感神経は、
・血圧を上げたり
・脈拍を早めたり
・精神的な緊張をもたらしたり
するものですが、GABAにはこれを抑える即効性の作用があります。つまり血圧上昇予防効果が期待出来るのです。

さらに、GABAの優秀な点として、血圧が低い方(血圧を下げる必要の無い方)に対しては"余計な血圧降下をしない"という点があげられます[※3]。なので、血圧が低い方が摂取しても安全です。

また、ストレスがかかるような状況の中でも、GABA摂取30分後には、不安や緊張が弱められることも研究にて分かっています[※4]。
蕾菜も、食べるタイミングを選べば、薬の代わりになるかもしれません。

オススメの蕾菜レシピ

蕾菜は天ぷら、炒め物、パスタの具にも使えますが、今回お見せするのは、汁物(写真・左)と和え物(写真・右)です。

蕾菜は、火の通りがよく、だしの浸み込みもよいため、豚汁やけんちん汁などの汁物に入れる際は、柔らかくなりすぎないよう、仕上げに加えるのがよいでしょう。

和え物に入れる際は、熱湯にさっと通すのみで十分です。
菜の花にも似た辛味がさわやかに感じられ、こりっとした歯触りが食欲をそそります。写真では、醤油、みりん、バルサミコ酢、ねり胡麻、煎り胡麻、オリーブオイルを合わせたもので和えています。

〜医師:吉田 菜穂子〜

脚注

[※1] 四国地域イノベーション創出協議会編. 地域食品・健康分科会 編食品中の健康機能性成分の分析法マニュアル. 2010
[※2] Okita Y et al. J Physiol Anthropol. 2009;28(3):101-107.
[※3] Tanaka H et al. J Clin Biochem Nutr. 2009 Jul;45(1):93-100.
[※4] Yoto A et al. Amino Acids. 2012:43(3):1331-1337