Doctors Me(ドクターズミー)- 危険信号!高齢者の飲酒で知っておきたいこと。

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一般的に適度の飲酒はストレス解消、食欲増進、新陳代謝促進などに効果的で身体にいいという考え方があります。しかし高齢者の飲酒は必ずしも良いとはいえない場合があります。

今日は高齢者が飲酒する場合について医師の話を聞いてきました。

高齢者には逆効果!?アルコールの一般的な効果

飲酒は動脈硬化の進行を遅らせたり糖尿病の発症を下げるなどの効果があるといわれています。

【飲酒による一般的な効果】
1. 糖尿病の発症を下げる
2. 心拍数を上げて代謝を亢進
3. 尿の量を増やす

しかし高齢者ではこれらの効果が身体に負担となることがあります。またアルコールの代謝で途中に生まれるアセトアルデヒドは身体に毒性がありますので、高齢者では特にこの物質による影響が強く出ることがあります。

心臓、肝臓、腎臓に持病があったり、心筋梗塞や脳梗塞の既往がある高齢者は飲酒が負荷となって身体に悪影響を与えることがありますが、特に持病や既往症がなくても高齢者は心臓、肝臓、腎臓の機能が若い時に比べて落ちていることが多いので、色々なアルコールの効果が予想以上に強く出てしまって身体に悪影響を与えることがあります。

1. 血糖の乱れ

具体的には飲酒によって血糖が乱れるので、思わぬ高血糖や低血糖を起こすことがあります。

【高血糖】
高血糖だけではあまり大きな問題は起こしませんが、高血糖に脱水が加わると身体の中のpHが狂って血液が酸性に傾いてしまい、ひどい場合は意識障害を起こすことがあります。このような時には急いで病院にかかる必要があります。

【低血糖】
低血糖も、程度がひどくなければ、だるい、元気がない程度で済みますが、程度がひどくなると意識障害を起こすことがあります。このような場合も急いで病院にかかる必要があります。

2. 心拍数、心臓機能への影響

アルコールによって心拍数が増えて心臓への負荷がかかりますので、心臓の機能が悪くなる場合があります。高齢者の心臓は若い時と比べてポンプとしての機能が落ちたり、弁の動きが悪くなったり、心房細動という不整脈が起こりやすくなります。飲酒によってこの不整脈が誘発されることがあります。

【不整脈・脳梗塞】
この不整脈が起こると血液の流れが心臓の中でよどんで血栓ができやすくなります。この血栓が血流に乗って脳の血管に詰まってしまうと脳梗塞が起こります。血栓による脳梗塞を予防するには心房細動を治すか、血流をさらさらにする薬を飲み続ける必要があります。

【うっ血性心不全】
また心房細動によって脈拍のスピードが速くなると、心臓のポンプとしての機能が悪くなってうっ血性心不全というむくんだり、肺に水が溜まる病気になります。心不全がひどくなると、命の問題になることがあります。

3. 尿の量が増える

アルコールには尿の量を増やす効果がありますが、高齢者は腎機能が若い人よりは悪いことが多いので、腎機能が更に悪くなったり、脱水になったり、ナトリウムやカリウムなどの身体の中の電解質バランスが狂ったりしやすくなります。この点に注意して、飲酒をしたら水分を多めに取ることを心がけて下さい。

医師からのアドバイス

心臓、肝臓、腎臓に持病がある高齢者、心筋梗塞や脳梗塞の既往がある高齢者は飲酒を控えた方がいいでしょう。また特に心房細動の既往がある場合は気を付けましょう。

(監修:Doctors Me 医師)