13日に行われた親善試合はアウェイでのイラン戦。1-1の引き分けに終わった【写真:Getty Images】

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 日本代表を語る上で、度々話題となる国際親善試合の組み方。日本は多くの場合、国内に対戦相手を招待する立場となる。

 一方で13日に行われた親善試合はアウェイでのイラン戦。国外での親善試合はアギーレ体制下で行われた昨年10月のブラジル戦(シンガポール)、完全にアウェイという意味ではザッケローニ体制下で行われた13年11月のベルギー戦以来となった。

 結果は1-1。アウェイとはいえ勝てなかったことに選手たちが満足することはないだろう。それでも、ハリルホジッチ監督が試合後に「沢山のことを学んだ。良い親善試合だった」と語ったように、多くの収穫ある一戦となったことも事実だ。

 ホームで行われる親善試合はアジアのほか、主に南米やアフリカ、東欧の国との対戦となるが、長い移動距離もあって多くのチームは“2軍”ともいえる編成で来日する。これらの試合は、ある意味で“親善試合”の役割は果たしているかもしれないが、真の目的である“強化試合”の役割は果たせていないといえる。

 そういった意味では、ホームで勝利した親善試合以上に、今回のアウェイでのドローは大きな成果となったのではないだろうか。

「こういう環境に自分自身で身を置くことで慣れていく。これが本当にスタンダードに選手それぞれの感覚がなっていくのが大事」

 試合後、FW本田圭佑はこのように振り返った。さらに、FW岡崎慎司も「勝たなきゃいけない試合だったと思うけど、それでも自分たちが経験できたことは大きい」と収穫を口にした。

 とはいえ、すべての親善試合をアウェイで行うことは不可能だ。そして、ホームであってもウルグアイやアルゼンチンといった強国、韓国やオーストラリアといったアジアの強敵を相手にすれば厳しい戦いを経験できる。

 その中で、アウェイ戦の機会を逃さなければ効果的な強化は可能となるはずだ。各大陸も予選を戦っている状況では難しいかもしれないが、W杯アジア予選を前に「仮想◯◯」といったマッチメイクを見直す時期は来ているのではないか。

 そして、何よりもコンフェデ杯出場権を持たない今回、親善試合で得た課題としっかり向き合うことが重要となる。

 ハリルホジッチ監督は、試合後の会見で「日本はまだ向上するし、私は自分のチームの短所も長所も理解している。この試合は経験を積むという意味で、とても良いテストになった。われわれのチームが向上するためには、このような試合が必要だった」と語った。

 監督の要望により協会が動き実現した一戦。敵地でこれまでにはなかったファイトを見せた選手たち。その中で見えた課題と収穫。それを生かすも殺すも指揮官の選択次第だ。

text by 編集部