アップルの遺伝子はBeatsのスピーカーに引き継がれたか

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アップルが2014年7月に買収したオーディオ機器メーカー、Beatsのスピーカー「Pill」が、アップルのデザインを取り入れた「Pill+」としてリニューアルされた。

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アップルが2014年7月にモバイル・オーディオ機器メーカーのBeats Electronics社を買収して以来、わたしは新しいヘッドホンが登場するのを楽しみにしてきた。

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たしかに、買収以降にいくつかのモデル(「Solo2」や「Powerbeats2」など)が発売されたが、それまでとほとんど変わっていないように感じた。わたしがずっと待ち続けているのは、Beatsの次章を示すようなヘッドホン、言い換えればBeatsのスマートなスタイルを、アップル製品の品質と上品さに結び付けるヘッドホンだ。

このような理由で、10月はじめにヘッドホンではなく新しいスピーカーが発表されたとき、わたしはちょっと残念に思った。けれども、実際のデモを聴いているうちに、「Pill+」はまさに理にかなっていると思うようになった。これこそ、切実につくり直しを必要としていた製品だ。最初のPillは2012年の発売以来、100万台以上を売り上げてきた。ヒットにはなったものの、いまでは最盛期は過ぎ、音質もかなり劣っている。

わたしはPill+を10分ほど聴いてみて、音質がかなり向上したと感じた。これまでのPillを聴くと、退屈と不安を合わせたような何とも言えない感じがあったのだが、この新しいPill+はこれまでの曖昧さをきれいに取り去っている。音がクリアで正確だ。少なくともBluetoothスピーカーに求められる程度のクリアさと正確さは備えている。

Pill+は、12時間再生のバッテリーを内蔵し、上部には音量ボタンと大きな「パルシング・ペアリング・ボタン」が付いている。アプリ(iOSとAndroid)をダウンロードすれば、複数のユーザー間で共有を管理したり、別のスピーカーを接続して、多重ノードや左右のステレオのペアをワイヤレスに作成することもできる。電話通話も可能だ。背面にはUSBポートがあり、iPhoneなどを充電できる。

充電はLightningケーブル経由でも可能だ。すべてのiDeviceを充電できる、12.5Wの小さなACアダプタ付きケーブルも付属している。

デザインは以前のモデルより落ち着いた印象になった。以前のモデルで目立っていた中央部の赤い「b」のロゴは、上部のクールな白いロゴに置き換えられている。本来の色は黒と白のみ。より「アップル的」になったと言えるだろう。

230ドルという価格については、おそらく30ドル分が高すぎると言えるかもしれない。200ドル以下で素晴らしい音と同程度の機能を備えたスピーカーはいくつもある。しかもそうしたスピーカーは、Pill+にはない防水機能まで備えている。だが、Pill+を競合製品と並べて聴けるようになるまでは、判断を控えることにする。いまのところは、アップルがまたクールなスピーカーをつくってくれたことをとにかくうれしく思っている。

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