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 球団創設80周年のメモリアルを優勝で飾れなかった阪神が、早くも『チーム再建』に動き始めている。注目は『ポスト和田』だが、フロントが目指す「ドラフト会議は新監督で」のスケジュール案は修正されるかもしれない(10月7日時点)。
 「マートンに代わる新外国人選手との契約は年内に交わせそうです。故・中村勝広GMがシーズン中に現地調査を行っており、交渉解禁になれば、現地担当者がいつでも会えるような状況になっています」(在阪メディア人の1人)
 阪神フロントがマット・マートン(34)を『構想外』と位置づけているのは既報通り。来日6年、首位打者1回、最多安打3回の実績は申し分ないが、すでに年俸は4億5000万円(推定)を越えている。今季の成績は打率2割7分6厘、本塁打9、打点59と振るわなかったが、『残留』となれば、マートン側が昇給を吹っ掛けてくるのは必至。ストライク・ゾーンを巡る審判団との衝突、本塁突入時の相手捕手へのタックル、集中力がきれたときの緩慢プレーなど、過去のトラブルも加味すれば、阪神の決断は間違ってはいない。

 「マートンのメジャーリーグ復帰は厳しいと思われます。来季は35歳、日本で安打を量産した技術、実績は評価されるはずですが、外野手守備力、肩は、メジャーでは普通クラス。まあ、マイナー契約でのスタートでも構わないというのなら、ともかく」(米国人ライター)
 こちらも、約375万ドル(=4億5000万円)の年俸をもらっていただけに、平均3万ドル(約360万円)と言われるマイナーリーグの年収ではプライドが許さないだろう。もっとも、阪神で見せつけたマートンの打撃力ならば、「招待選手(マイナー契約)でキャンプイン、開幕前にメジャー契約」ということも考えられる。だが、その前に日本の球団もマートン獲得を検討するのではないだろうか。
 「ああいう、気難しいタイプは獲らないほうがいい。阪神ベンチを見ても、他選手は一定の距離を置いて付き合ってきたし」(プロ野球解説者)

 だが、近年の日本のプロ野球界では、他球団に在籍したことのある“出戻り”も珍しくなくなった。日本球界を経験しているうえに、「爆発的な活躍はできなくても、これくらいは打ってくれる」という計算が立ちやすいからだ。客観的に考えれば、巨人の外国人選手よりもマートンのほうが戦力になる。フランシスコ、セペダ、アンダーソン、カステヤーノスの4助っ人の今季のヒット数を合わせても、マートン1人のほうが上だ。
 巨人、DeNA、広島、楽天、西武、オリックスが獲得すれば、打線の破壊力は確実にアップするだろう。
 「阪神がマートンを構想外としたのは、打撃成績が落ちたせいだけではありません。年俸がネックになった点は否定できませんが、首脳陣が求めるタイプではないからです。今季、阪神打線の465得点はリーグワースト、チーム本塁打78はリーグ5位。でも、総犠打数138と四球464は、リーグトップ。つまり、得点圏に走者を進めたときの『あと1本』が出なかったんです。マートンは得点圏打率が高くないので」(球界関係者)
 今季のマートンの得点圏打率は2割3分5厘。シーズントータルで150本のヒットを放っておきながら、この数値ではたしかに低すぎる。しかし、クリーンアップタイプではなく、チャンスメイクできるタイプを欲している球団ならば、確実に戦力となるはずだ。

 「14〜15年オフ、DeNAは巨人と契約の切れたロペスを獲り、成功しています。補強費も豊富なだけに獲得は可能です。巨人はかつて阪神首脳陣と衝突していたダレル・メイ投手を獲り、蘇生させた実績もある」(球界関係者)
 10月7日、甲子園球場での練習後、マートンは「6年間、このユニフォームを着ることができ、感謝している」と語っている。最終決断は新監督を交えてというのが阪神フロントの見解だが、本人は退団に向かっているチームの空気を察していたようだった。