ハリルホジッチ監督の「50パーセントの変更がある」とのコメントから、CBには森重、ボランチには柴崎、トップには武藤の起用が濃厚と見られる。またGKも西川に代えて東口が起用される可能性も。

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 イラン戦の前日練習前に会見に応じたハリルホジッチ監督は、「何人かの選手を代えて挑みたい。50パーセントの変更があると思っていて間違いない」と明言した。この言葉を鵜呑みにすれば、イラン戦では、シリア戦から5、6人のメンバーが入れ変わることになる。
 
 オプション増加のために、サブ組のテストをしてくるだろうと踏んでいたものの、「50パーセント」とは予想以上に多い数字だ。では、「50パーセント」とは誰なのか。指揮官の言葉から、セクション別にスタメン候補を考察していきたい。
 
 まず、最終ラインについては、ハリルホジッチ監督が明確なヒントを残した。
 
「ハイレベルな試合になるので、フィジカル的に戦わなければいけない。イランは空中戦で、攻撃面でも守備面でもかなり強い」
 
 警戒したのは、イランの空中戦の強さ。そうなると、高さのある吉田を外すとは考え難い。つまり、CBは槙野に代えて森重を起用する可能性が高いということだ。
 
 実際に森重も「チャンスをもらえると思うので、そこでしっかりアピールすることも個人的にはやっていきたい。ただ、もちろんチームの勝利が第一なので、まずはそこを目指します」(森重)と出場を匂わせる発言をしている。このふたつのヒントから察するに、CBは吉田と森重のコンビと見て良いだろう。
 
 また、SBも間違いなく「他の選手をトライして、可能性を見たい」ポジションだ。酒井宏と酒井高が満足なパフォーマンスを見せられていない右はもちろん、長友が所属クラブで出場機会を得られていない左も、サブ組のテストに当てられも不思議ではない。
 
 SBの二枚替えを断行すれば、CBも含めてシリア戦から最終ラインの3枚が入れ替わることになる。これはなかなかの博打ではあるが、「少しリスクはあるかもしれないが、親善試合なのでやっていきたいと思う」と覚悟を語った指揮官が、大胆策に出る可能性は低くはないだろう。いずれにせよ、塩谷か米倉のどちらかが先発するのは確実だ。
 ボランチは序列で3番手に立つ柴崎の起用が濃厚で、焦点になるのは誰とパートナーを組むのか。仮に山口と組むとなれば、経験という点で不安が拭えない。柏木にしても現代表は初招集で、今は戦術理解の途上にある。このふたりよりはゲーム展開をコントロールし、的確な支持でチームメイトを落ち着かせるキャプテンの長谷部をピッチに置くほうが無難だ。
 
 2列目も同じで、本田と香川のスタメンは硬そうだ。指揮官は、3月のチュニジア戦でこのダブルエースをベンチスタートとする采配を見せているが、当時は欧州組のコンディションが整っていなかったという側面がある。
 
 対して今回のイラン戦は、23人全員のコンディションが、ほぼフラットな状態。あえて、今後も攻撃の軸となるふたりを外してテストするよりも、サブ組と本田、あるいは香川とのコンビネーションを確認するほうが、遥かにメリットがある。トップ下と右ウイングには手を付けずに、残る左ウイングの1枚を清武、宇佐美、南野の誰かに担当させるのが現実的な選択肢だろう。
 
 実績から考えれば、ハリルホジッチ体制下で全試合に出場する宇佐美が最有力だが、シリア戦で好プレーを見せた清武も指揮官の評価は高い。むしろ、守備面での貢献度やFKという飛び道具を持っている点を考慮すると、スタメンで使いやすいのは清武のほうだ。
 
 南野の線も消えているわけではないが、「おそらく来年、さらに再来年になるとA代表に定着してくるような選手になるのではないでしょうか」との発言から察するに、バックアップの域を出ていない。チャンスが与えられるとしても、途中出場が既定路線か。