盤石のパフォーマンスで守備陣を統率する吉田。力のあるイランとの対戦を前に「今まで以上に守備はコレクティブにやっていかなければいけない」と気持ちを引き締める。写真:滝川敏之(サッカーダイジェスト写真部)

写真拡大

 6月のイラク戦から無失点(国内組のみで参加した東アジアカップを除く)を続ける日本代表の守備陣において、CBの吉田の存在感は際立っている。

PHOTOギャラリー|10.13 イラン戦に向けたトレーニングの模様
 
 ロングボールの競り合いで負けるシーンはほとんどなく、サイドからのクロスも的確なポジション取りで撥ね返す。ポゼッションには小さくない課題を残すものの、守備面のパフォーマンスに限って言えば、危なげないプレーを続けている。
 
「どんな試合でも無失点に抑えるのは簡単ではない」
 
 イラク、シンガポール、カンボジア、アフガニスタン、シリアと、格下が相手だったとはいえ、日本はひとつの失点も許していない。そうした積み重ねが、守備陣に確かな自信を植え付けているのは動かしがたい事実だ。
 
 今回のイラン戦は「FIFAランキングも上で、中東のなかでもよりチームが組織化されていると思うし、今までみたいに簡単に勝てるとは思わない」としながらも、「後ろはやるべきことは一緒ですし、無失点が続いているのでこれを続けていくことが大事」と平常心を貫く構えだ。どんな相手でも、「やるべきことは一緒」。揺るぎない手応えが、吉田にこの言葉を吐かせたのだろう。
 
 もっとも、スカウティングで情報は入っている。吉田によれば、「前線に何人か良い選手がいますし、フルアムでやっていた選手もいるので、中東のなかではレベルが高い」。個々のタレントの質は、10月8日に対戦したシリアよりも上で、「今まで以上に守備はコレクティブにやっていかなければいけないし、オーガナイズしていかなきゃいけない」と気を引き締めてもいた。
 
 特にイランが多用してくるロングボールに対しては、「前線からプレスをかけて、良い形で前にボールを配球させないこと」と具体的な対策も立てている。
 
 今までの相手とはひと味違うイランを相手に無失点を継続できれば、チームがさらに自信を深められるのは間違いない。
 
「多くの観客が見に来ると思うし、その観客とも戦わないといけない」という完全アウェーの一戦で、吉田が統率する最終ラインの働きに注目だ。
 
取材・文:五十嵐創(サッカーダイジェストWeb編集部)