秋といえば「食欲の秋」。魚や野菜、果物など、おいしいものがたくさん堪能できるシーズンです。
とくに秋の味覚の代表格サンマは、9月にとれたサンマより脂質含有量がぐっと増え、まさに今が旬の盛り。
また、胃腸を温める根菜類、抗酸化力の高い果物もたくさん登場するうれしい季節でもあります。
秋のおいしい旬モノを満喫しながら、毛細血管や結合組織を丈夫にするビタミンC、そして粘膜を強化するビタミンAなどを不足なくとり、秋の冷気に負けない体作りをはじめましょう!

良質の脂がたっぷり! ジューシーで肉厚サンマは体にもいいのです


なぜ「目黒のサンマ」なの? そのゆえんとは?

秋が旬の代表的な魚といえば、サンマ!
サンマといえば「目黒のサンマ」ですが、なぜ海がない目黒とサンマが結びつくのでしょう。その理由は、サンマを題材にした落語だったのです。
── 目黒に出かけた殿様が、偶然、目黒あたりの路上で焼かていた安値のサンマをためしに食べてみたところ、これが絶品! 以降、殿様は炭火で焼いた庶民の魚・サンマが大好きになり、親族が集まる会で早速、サンマをオーダーすることに。ところが家臣は、庶民の魚であるサンマを献立として用意しているはずもなく、困った末に「日本橋魚海岸」でサンマを購入。その際、サンマの脂は殿様の体に悪いと考え、油を取り除く処理を施したうえに、骨がのどに刺さってはいけないと骨をすべて抜いて殿様に出したのです。
当然ながら、脂分がなく骨をとったことでバラバラになってしまったサンマがあまりにも味気ないので、殿様はお供にたずねます。「いずれで求めたさんまだ?」「はい、日本橋魚河岸で求めたものでございます」。そして、殿様がこう断言するのです。「ううむ。それはいかん。サンマは目黒に限る」 ──
シンプルに調理したものほどおいしく、あれこれ手を加えたものほどまずかった……。
「目黒のサンマ」は、庶民の生活、知恵、工夫に無頓着な殿様に対する風刺話からきていたんですね。

目黒のサンマに痛く感動した殿様

目黒のサンマに痛く感動した殿様


肌寒い秋に食べたい! 旬の魚介類

前段でご紹介したサンマですが、血液の循環をよくするビタミンB2を豊富に含むうえに、肌寒くなるこれからの季節にうれしい効能がたくさん!
良質なタンパク質やビタミンAなど栄養成分がたくさん含まれた優良食品・サンマのほかにも、秋に向けて積極的に食べたい栄養豊富な旬の魚介類があるので、代表的な3つをご紹介しましょう。
■イワシ
血流を促し、体を温めてくれて、免疫力アップが期待できるビタミンEやビタミンDが含まれています。
■秋シャケ
シャケに含まれるオメガ3脂肪酸には、体内の炎症を鎮め、免疫力を回復する力が期待できます。
■タチウオ
血行をよくし、神経組織の働きを助けるので、冷え性や頭痛の改善に効果があるといわれています。

刺身で食したり、焼いたり、煮たり。秋が旬の魚は調理方法や食べ方もさまざま!

刺身で食したり、焼いたり、煮たり。秋が旬の魚は調理方法や食べ方もさまざま!


魚介類だけじゃない! 果物や野菜も栄養◎

秋の味覚のなかでおいしくて栄養豊富なのは、魚介類だけではありません。
秋が旬な果物や野菜にも、冷気に負けない栄養素が含まれているものがたくさんあるのです。
■カボチャ
カボチャに含まれるビタミンCは、のどや鼻の粘膜を強くして風邪の侵入を防ぐ働きがあるといわれています。
■クリ
風邪予防があるビタミンCのほか、薬膳の面からみて、体調を整え、肺を潤す効果があります。
■柿
柿のビタミンA、ビタミンCはノドや鼻の粘膜を丈夫にする働きがあります。
■ミカン
秋の終わりごろから出始めるミカンは風邪の引きはじめに焼いてから果汁を飲むのがおすすめ。体が温まり、発汗していきます。
季節の変わり目は、気温・気圧の変化によって体調を崩しがち。
猛暑続きだった夏もひと段落した今、秋の味覚に舌つづみを打ちながら、今一度、健康に目を向けてみませんか?

体全体の免疫力を高めるキノコ類も積極的に食べよう

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