大阪生まれ、ボクシング育ち。浪速の闘拳3兄弟の断末魔の叫びが聞こえる?

先月7日、WBA世界バンタム級タイトルマッチが米国テキサス州のアメリカンバンク・センターで行なわれ、挑戦者の“3号”こと三男の亀田和毅が、王者のジェイミー・マクドネル(英国)に0−3の判定負けを喫した。

さらに、3号の前座で登場した、2号こと次男の大毅もノンタイトル戦で敗れ去っている。ボクシングライターの原巧氏は、この2試合をこう解説する。

「和毅は今年5月にマクドネルと対戦し0−3の判定で敗れましたが、3者とも113−114の大接戦。次は勝てる、倒して勝つ可能性すら想定した再戦だったはず。判定負けとはいえ、同じ相手に2度負けたのは商品価値が著しく低下したと言わざるを得ません。大毅は約1年9ヵ月ぶりの復帰戦ということで、言い訳の余地はありますが、第2ラウンドでダウンを奪いながら、その後、ずるずるとポイントを失っての判定負け。勝たなくてはいけなかった試合です」

兄弟の試合の感想をネットから拾うと、「亀田家が得意の判定で負けるとは!」「大毅は顔が清宮(幸太郎)に似ている」「まだやってたのか!」などなど。これまで、ヒールとして一時代を築いた感のある亀田3兄弟だが、風向きが変わりつつ…いや風が止まりつつあるのかもしれない。

そんな亀田3兄弟の運命を決定づけそうなのが、日本時間の10月17日にシカゴで行なわれるWBA世界スーパーフライ級タイトルマッチ。王者・河野公平(ワタナベ)対1号・興毅の一戦だ。

1号は、8月31日に開かれた河野の会見に乱入し、河野のベルトを指さし「今のうちに磨いて大事にしといてや」と挑発。さらに3日、弟たちの試合を観戦、その後のラスベガス合宿のために成田空港に登場すると、「(河野は)オーラがない。1ヵ月練習せんでも勝てる」と再び亀田節を炸裂(さくれつ)させた。

河野対1号の試合を前出の原氏はこう予想する。

「五分五分だと思います。河野はバリバリのファイターなので前進を続けるはず。興毅は足を使って下がりながらカウンターを狙う。河野が勝つならKО決着の可能性も。興毅が勝つなら判定でしょうか」

弟たちの連敗に少しトーンダウンした興毅は、その後のブログでこうつづっている。

「言いたい事はいっぱいあるけど、負けた者の言葉は所詮(しょせん)言い訳。勝てば全て美談になる。とにかく次は、10月16日の俺の試合。最後まで諦めず、終わり良ければ全て良し」

勝敗の行方、そして3兄弟の未来はいかに?

「3兄弟、誰もベルトを保持しない期間が長くなるのは致命的です。メキシコ、アメリカで3兄弟はネームバリューがあるので、興毅が次戦に敗れれば、今後のマッチメイクは新ヒーローを生むための踏み台に使われる可能性が高まり、より厳しい戦いが続くこととなるでしょう。

もちろん、昨年2月に事実上の国外追放となり、日本を飛び出した時点でいばらの道を歩むのは覚悟の上でしょうが。少なくとも誰かが勝ち続けなければ、道は開かれません」(原氏)

3兄弟の運命を決める一戦のゴングが鳴るまで、あと1週間!

(取材・文/水野光博)