Doctors Me(ドクターズミー)- 【Dr.野菜ソムリエのコラム】vol.2: サトイモでコレステロール値改善!

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クイズ:どこを食べているでしょう?

突然ですがクイズです。
(1)〜(5)の野菜の、普段私たちが食べている部分は、「葉」「茎」「根」「胚軸(双葉を支える茎上のもの)」の4つの内、どの部分が変化したものでしょうか?

(1) ジャガイモ
(2) サツマイモ
(3) サトイモ
(4) カブ
(5) タマネギ

正解は…

正解は、
(1) ジャガイモ:茎
(2) サツマイモ:根
(3) サトイモ:茎
(4) カブ:胚軸
(5) タマネギ:葉
です。

ちなみにダイコンは、ひげ根が出る下のほうは根が肥大化したものですが、上のほうは胚軸が肥大化したものです。
さて、今回は茎が肥大化したサトイモをとりあげます。

サトイモには、血液中のLDLコレステロール(LDL-C)を低下させる作用があるようです。これは俗に「悪玉コレステロール」と呼ばれるものですが、この値が高い(140mg/dl以上である)方はとても多いと思います。

LDLコレステロール値を下げるのは案外難しい

LDL-Cのうち、小型のものは血液中で酸化されやすく、酸化されたものは
・血管の内側に炎症を起こして動脈硬化を生み出す
・血液のかたまりをつくりやすくする
といった作用があります。

これが心筋梗塞や脳梗塞など、血管の病気の原因となるのです。

内科の診療で、小型のLDL-Cの測定はまだ行われていませんが、通常の血液検査で測定されるLDL-C値が高い場合にも、動脈硬化が進みやすいことが示されています[※1]。

ところが、生活改善でLDL-C値を減らすのは、決して簡単ではありません。
実験データによると、1週間に32km(平均5km弱/日)を走るジョギングを6ヶ月間行っても、LDL-Cはたった2mg/dl低下するのみです[※2]。

小さなサトイモ4個=ジョギングと同じ効果!?

さて、サトイモの効果はどうでしょう。
実は、サトイモ(小)4個分を食べると、ジョギングの効果同様、LDL-Cが2mg/dl下がることがわかっています[※3]。

サトイモには、水溶性食物繊維や難消化性のデンプン(=レジスタントスターチ)があります[※4]。

これらは、小腸で、肝臓から分泌された胆汁酸という物質と結びつき、胆汁酸が小腸から吸収されて肝臓に戻るのを阻止します。
しかし、肝臓は胆汁酸がほしいため、血液中のコレステロールを原料として胆汁酸を新たにつくろうとします。
そのため、血液中のコレステロールが少なくなるのです[※5]。

LDL-Cも新旧の入れ替わりがありますので、これが下がり続けることを期待するためには、3-4日に一度、サトイモ(小)4個を食べるのがよいでしょう。

オススメ!絹の食感、五泉の帛乙女(きぬおとめ)

サトイモは、秋から初冬を旬とする品種が多いのですが、大和早生という品種、特に新潟の五泉市で栽培される
ブランド名・帛乙女(きぬおとめ)は、3月までそのおいしさを十二分に味わうことができる逸品です。

芋はきめ細かで、とてもまろやかな食感ですので、
・ペースト状にしてポタージュに利用する
・粗くつぶし、あらかじめ炒めておいた具材(ナス、ニンジン、大葉、ゴボウなど)と和える
といった調理法がおすすめです。

だし汁をきかせた和え物の和え衣として、ほっとする味わいが楽しめます。

〜医師:吉田 菜穂子〜

脚注

[※1] Yang C et al. BMC Cardiovasc Disord. 2014:14:181.
[※2] Kraus W et al. N Engl J Med. 2002:347(19):1483-1492.
[※3] Theuwissen E et al. Physiol Behav. 2008:94(2):285-292.
[※4] Asia Pac J Chen L et al. Clin Nutr. 2010;19(2):274-282.
[※5] Simsek S et al. Carbohydr Polym. 2012:90(3):1204-1209