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■モノ・マガジンのデジカメ報告No.1
本稿は1982年創刊モノ情報誌のパイオニア『モノ・マガジン』長期デジカメ連載「写真家:織本知之のデジカメナウ」を気まぐれに電脳スペース上に移植したものである。または、カメラ片手に世の森羅万象を記録せんと闊歩する電磁カメ戦士たちに送るラブレターでもある。

■ルミックスGX8/20メガフォト×4Kムービー=GX8!
今宵のルミックスは撮影迅速画質最強!

ど真夏の撮影で愛機のミラーが上がらなくなった時、名作『天空の城ラピュタ』でパズーがゴリアテの砲撃の中シータを救出の場面でのセリフを引用して「上がれぇぇ!」と叫ぶよりも……ルミックスGX8

今年の夏も暑うござんしたね。みなさまにおかれましてはつつがなく夏を過ごされましたか? わたくしのほうは、猛暑の取材中に頼みのメインカメラがダウン。

いえ、正確に言うとシャッターは切れるけど上がってこないという背筋が凍るような体験をしたおかげで体感温度がグッと下がりまして……ぐはっ、なんだよコレ! シャッターが下がりっぱなしで上がらねえ! 

ここは気分もアゲるために名作『天空の城ラピュタ』よりパズーがゴリアテの砲撃のなかシータを救出の場面でのセリフを引用して……「あがれぇぇ!」……だめか。

ええと、サブカメラは……おっと、報道控室に置き忘れてた……幸いにもこの日、もう一台首から下げた借り物のテストボディに最後の望みを託しました。

このボディはレポート用に貸し出されたベータ機で、画質などにおいて細かな評価は行うことができません。まだ未使用がチェリーボーイならこちらは出荷前のアスパラガス坊主っつうところです。当然この暑さではとうの昔にダウンしていても……こいつ、動くぞ。

結論から言いますと4Kフォト+ムービー機能を搭載したこのルミックスGX8はどえらく熱に耐性があるようでした。だからといってジオンのザクが大気圏突入時に耐えられず、ガンダムだけが無事だったという故事宇宙歴につなげようとは思ってませんのでご安心ください。

推奨してませんしジークジオンだし。

さて、最大のピンチをGX8のお陰でカンイッパツ切り抜けた私のレポートがこれから始まるのですが、だからといってルミックス贔屓の美辞麗句を並べることはありません。

ええ、ありませんとも。

ルミックス/DMC-GX8
手振れ補正システム「Dual I.S.」/有効2030万画素センサー/約236万ドットチルト式EVF/メカシャッター速度60〜1/8000秒/約104万ドット3.0型チルト式背面モニター/14-140丱譽鵐坐着時質量約752g

●スペック
では、ルミックスDMC-GX8のスペックを紹介したいと思います。

この素晴らしい高品質な外装をまとったクールなGX8はマイクロフォーサーズ最強の4/3型Live MOS 2030万画素センサーを搭載し、連写撮影速度は電子シャッター時においては約40コマ/秒の超高速連写を誇り、2軸補正のレンズと4軸のボデイ側補正をコントロールした世界初のレンズ、ボデイ同時手ブレ補正機能「Dual I.S.」は実に心強し。

この補正は誠に強力で薄暮の中、揺れる脚立の上での撮影時でも安定したファインダー像から盤石の安定感を発揮しているのを実感。

何台もない貴重なテスト機で無茶してスイマセン。

自慢の4Kフォトモードは4K連写、4K連写(S/S)、4Kプリ連写とそれぞれ 30コマ/秒の万全の布陣で全方向に死角無しで実にハラショー! 4Kフォトがスタンドアローンで切り出せるのはパナソニックだけのスゴ技なんです。

リニアなシャッターで事象を完全撮影する通常の4K連写をはじめ、シャッターでスタートそのまま撮影、ストップするまでの間の決定的瞬間を逃さない4K連写(S/S)、さらに震えるのが『あ、今だ!』と思った瞬間にシャッターを押せばその前後1秒間合計2秒ものシーンをカメラが記録してますのでチャンスを予感したときはまずはカメラを向けておいてください。

GX8なら遅すぎたと後悔することはないのです。

●スゴ技機能4K連写



バットしなってます!

普通は若くて勘が良くて、そこそこ場馴れして良いカメラ使えば野球報道で使用するバッティングの写真なぞ1日みっちりやれば撮れはじめます。が、毎打席というか必要な場面を撮り逃さないようになるには何年もかかります。

でもGX8の4Kプリ連写なら、もう若くもなく勘も鈍り、しばらくぶりの野球取材にきたオッサンが充電終わったばかりの初めてのカメラでイッパツ目からここまで撮れます。

これほどまで充実の4K撮影を誇ればふつうは『連写番長』としてしばらくその地位にとどまろうとするはずです。しかし、GX8はただの連写番長じゃあございません。まだまだプラスアルファがございます。

先の手ブレ補正機能「Dual I.S.」をはじめ、防塵防滴構造、0.5型の可動電子ビューファインダーはバリアブルモニターだけでは追いきれない被写体をカバーしますし、高品質なアルミ削り出しダイヤルは撮る気の充実を計ります。

このへん40歳すぎるとけっこう大事です。

●ディテール

まずはこの撮影モードダイヤルと露出補正ダイヤルの完成度を見てもらいたい。今回はこのモードで露出補正はこれくらい! と有無を言わせぬキッパリとした位置関係。そして触れるダイヤルの感触の素晴らしさよ。

いささかファンクションボタンが多すぎかもしれないけど、無いよりあったほうがいいだろうと思える多機能さ。忘れても案内画面でどのファンクションがどの機能の割り当てかわかります。

そして、22種類の豊富なクリエイティブコントロールは撮影をより楽しく演出します。柔らかで懐かしい三丁目な雰囲気は「オールドデイズ」、ハイコントラストでハードなシロクロ「ラフモノクローム」、ドラマチックな画像効果が欲しければ「インプレッシブアート」、まだまだ色々ございます。

そしてこのGX8のポテンシャルをフルに発揮するためには相棒が必要。投手には捕手、バッテラにはテラ。GX8にはLUMIX G VARIO 14-140mm / F3.5-5.6 ASPH. / POWER O.I.S.でキマリです。

金属カバーを採用しながら質量約265g、全長約75mmに抑えて小型軽量な10倍ズームレンズで広角から望遠まで撮影域をカバー。フォーカスも新開発の高速ステッピングモーターで静かに素早し。

いつ手に入れよう? なんて迷ってる人はおりますか? GX8なら『4Kプリ連写』でいま目にしたその傑作と感動を遡って記録できます。撮り逃した写真ほど傑作です。

さあ、GX8をどうぞ。

●作例写真 望遠側280ミリ

陽射しにまけて道路を挟んで座り込んでいた天然パーマ(オレ)を笑うマダムたちをスナップ。

暑くてヨレヨレで息も絶え絶えながら、先進の手ブレ補正機能「Dual I.S.」であるVARIO 14-140mm / F3.5-5.6 ASPH. / POWER O.I.S.レンズ補正+GX8 ボディの強力W補正で手ブレ知らず。スナップシューターの強い味方ができました。

軽く熱中症でやや手にきてましたがそれを感じさせない安定感のある描写は流石。

今後は水分補給と「Dual I.S.」は欠かせませんね。高倍率ズームといえども望遠側280ミリまで伸ばすと背景のボケ味も一眼レフらしくなり、被写体を浮き上がらせる描写を見せてくれるのでありました、ナマステ。

■撮影データ
絞り:F 5.4(オート)
シャッター速度:1/800秒
撮影感度:ISO800
撮影モード:プログラムオート
使用レンズはLUMIX G VARIO 14-140mm / F3.5-5.6 ASPH. / POWER O.I.S.です。


(写真と文/織本知之)
取材中故障したカメラに脳裏をよぎる一週間前の高校野球予選決勝灼熱のスタジアム。3点差7回裏、2死満塁。逆転のシャッターチャンスにそなえる砲列の中に我が愛機……をしばらく炎天下に放り出してカキ氷買に行った僕を迎えたのは触れない程熱くなったレンズとボディに快音とどよめき……。

●公式サイト

モノ・マガジン2015年10月16日号
http://www.monoshop.co.jp/products/detail.php?product_id=4698[リンク]
10月2日発売 本誌のデジカメ連載では、ライカQをご紹介!
【特集】スーパースニーカー列伝 /【特集】大人の粋なバイクスタイル/【特集】地方創生ブランド 知ったつもりで知らなかった、山梨 など。
モノ・マガジン
http://www.monomagazine.com/